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独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活  作者: 髙龍


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四百十一話

ドラゴニアの西の国境に到着するとそこには多くの竜騎士とその相方である竜達がいた。

常に一定の竜騎士が空を飛び対峙するジュネシス王国の軍隊を牽制している。

ミューヘン卿は迷わず指揮所と思われる天幕に入っていく。

クロードもその後に続いて指揮所へと入る。

「ミューヘン卿。貴方が来たということは何かありましたか」

「陛下より勅命が下りました。ゲルマン王国からの援軍であるクロード卿にこの場は任せ、王国内の魔物を討伐せよと」

「ゲルマン王国の迅速な対応に感謝すべきですな。しかし、そのクロード卿はどちらに。まさかその子供だとは言いますまい」

対応してくれた指揮官は訝しげにそう言ってくる。

指揮所の中に緊張した空気が流れるがクロードはそれに構うことなく口を開く。

「はじめまして。ゲルマン王国のクロード・フォン・プロミネンス辺境伯です」

「辺境伯・・・。これは失礼しました。ですが貴方一人にこの場を任せるわけにはいきません。我々が撤収したら嬉々としてジュネシス王国の奴らは攻めてくるでしょう」

「ムートン卿。クロード卿の実力は確かです。不安に思う気持ちもわかりますがそれを証明しましょう」

クロードはミューヘン卿とここに来る道中で話し合い解決策を考えついていた。

「それでは場所を変えましょう」

それだけいって指揮所を出てドラゴニア王国とジュネシス王国が対峙する中間を目指す。

クロードは味方がいないことを確認してから上級魔法であるインフェルノを無詠唱で渓谷中に展開する。

「これは・・・。クロード卿は化け物か。しかし、これだけの広範囲をカバーするなぞ魔力は大丈夫なのですか」

「全然問題ありませんよ。保険として魔力を回復する回復薬も大量に持っていますし」

「これでクロード卿の実力はわかってもらえたと思います」

「陛下の命にしたがい我々は撤収いたします。クロード卿。よろしくお願いいたします」

「任されました」

ムートン卿は撤収に向けて去っていきクロードはその場に残りジュネシス王国の軍の行動を監視していた。


ムートンは撤兵に向けて各指揮官を招集していた。

「ムートン卿。先ほどの炎は何ですか」

「それらについても説明をする。全員が集まるのを待ってくれ」

ムートンは全指揮官が集まったのを確認して口を開く。

「ゲルマン王国の助っ人にこの場は任せ我らは王国内で発生している魔物の討伐をすることになった」

「正気ですか。他国の者にこの場を任せるなど」

「我らの矜持は二の次だ。先ほど発生した炎はその助っ人によるものだ。陛下の勅命でもある。拒否することは許されん」

竜騎士達はプライドが高い。

もう少し言葉を費やすことが必要だろう。

「皆の者、悔しい気持ちはわかるが騎士の本分に立ち返ってもらいたい。我らが守るのは国だ。国とは民あってものである。その守るべき民達に危険が迫っている。騎士として我らには守れるだけの力があるというのにそんなことは許されない」

ムートンは集まった竜騎士達を一人一人見つめる。

反対意見は出ず皆黙っている。

「命令は理解したな。速やかに現地点より撤収し部隊ごとに魔物を討伐せよ」

命令が下ると指揮官達の行動は早かった。

部隊を取りまとめ散っていく。

ムートンは最後にただ一人でジュネシス王国と対峙しているクロードに深々と礼をして去っていった。



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