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独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活  作者: 髙龍


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三百二十七話

ニーパス領における兵舎に併設されている食堂はかなり優遇されている。

肉体労働が基本となる兵士達の体を作ることを目的として無料で腹いっぱい食べられる上に種類も豊富なのだ。

中には外に食べに行く者もいるが基本的に兵士達は食堂で食べることが多い。

クロードは航空戦力として選ばれた兵士達と親睦を深めるために食堂へとやってきていた。

「皆さん。本日はお疲れさまでした。飲みすぎに注意して楽しんでください」

クロードはアイテムボックスからスパークリングワインや普通のワインを取り出して振舞う。

兵士達は喜んで酒に飛びつき料理を肴にお酒を楽しんでいる。

クロードもその様子を見ながら料理を楽しむ。

酒がすすんで口が軽くなったのか兵士達は質問をしてくる。

「クロード様がボスを単独で討伐したって本当ですか」

「事実ですよ」

「こんなにちっさいのにボスより強いとか信じられねぇ」

その後もクロードの武勇伝を兵士達は聞きたがり夜遅くまで飲んでいたのである。


翌日、集まった兵士達は酒の影響もすっかり抜けているようで全員揃っていた。

「それではワイバーンを呼び出して騎乗してください」

兵士達は恐れることなくワイバーンに騎乗する。

「まずは低空を飛んでとにかく感覚に慣れてください」

ワイバーン達は指示に従い空に浮かび上がる。

程度を間違えていきなり上空まであがってしまう者も出たがグリフォンに乗ったクロードがフォローして落ちつかせ低空に導く。

「空の上ではとにかく落ち着くことを心掛けてください。混乱すれば愛騎にしているワイバーン達にも伝わります」

昼食を挟みつつもとにかく空に慣れさせることを徹底する。

少しずつ高度を上げて複雑な機動を取らせ何とか形になったところで夕暮れとなり本日の訓練は終了した。


クロードは兵士達と親睦を深めたい気持ちもあるが領地に戻ってきているということで領主館にて今までの報告書に目を通していた。

ファールハイト兄様とミッシェルさんがわかりやすく書いてくれていたが不在の時の報告書は山積みとなっておりそれらを消化するために夜遅くまで目を通すこととなった。


日が昇っている間は航空戦力を確保するための訓練を行い夜は領主としての仕事で忙しく動き回っているクロードを見ていたファールハイトとミッシェルはクロードの体を心配しつつも必要なことであることがわかっていたので口を出せないでいた。

領地の現状がわかるとクロードは政策にも積極的に意見を述べて領地の改革案を出してきたのでそれに応えるためにファールハイトとミッシェルは動き回ることとなるのだった。

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