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独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活  作者: 髙龍


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三十二話

クロードは午前中は姉様達に勉強を教えてもらったり錬金術の素材を集め終わって帰ってきたネツァルさんに錬金術を教わり午後からはファールハイト兄様に戦術や戦略の基礎を学んで過ごしていた。


今は休憩ということで居間でお茶とお菓子を食べていた。

「もう少しで休暇も終わりね。クロードは物覚えがいいから教えがいがあったのだけど残念だわ」

「私達がいなくても勉強できるように教材を作っておいたからサボらずにやるのよ」

「頑張って勉強しますね」


姉様達と談笑していると扉が開き父様が入ってきた。

「クロードここにいたのか。ちょっと話がある」

「どうかしましたか」

「王宮から呼び出しがかかった。クロードも連れてくるようにとのことだ」

「呼び出しですか」

「おそらくゴブリンロード討伐の件だろう」

「呼び出されるとしたらそれですよね」

「私達も学園に戻らないといけないですし一緒に馬車旅ですね」

「王都かぁ。みんなで色々見て周りたいです」

「謁見が最優先だが終わったら時間を取ろう」

「それではそろそろファールハイト兄様のところに行く時間なので失礼しますね」


ファールハイト兄様の部屋の前までいきノックしてから入室する。

「ファールハイト兄様。失礼します」

「クロードよく来たね。基礎ばかりやっていてもつまらないと思うから今日は戦場を模した盤上ゲームをしてみようか」

部屋の中央に机が設置されており草原や山などの地形を表しているであろうフィールドが設置されていた。

「難しそうですね」

「最初は覚えることがいっぱいで大変だけど慣れてしまえば楽しいよ」

ファールハイト兄様は駒の種類や動かし方。

地形の効果などを丁寧に説明してくれる。

「これで一通りは教えられたかな。間違っていてもその都度言うから早速やってみよう」


結果から言えばクロードの惨敗である。

「ファールハイト兄様は強いですね」

「経験の差があるからね。でもこれはというような手も指せているから才能はあると思うよ」

「例えばどのような手でしょうか」

「そうだね。クロードは先ほど騎兵をあえて囮として使ったね。騎兵は貴重な手ごまだから普通の指し手なら確実に落とそうと深追いしようとして潜ませていた歩兵に包囲されて手痛いしっぺ返しを食らっていただろうね」

「ファールハイト兄様には通用しませんでしたけどね」

「策略の匂いがしていたからね。僕なら追いたいと思わせるのではなく追わざるを得ない状況を作るかな」

「勉強になります」

「時間はまだあるからもう一戦してみようか」

ファールハイトとクロードは夕食の時間まで指し続けたのだった。

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