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三話

転生して3年が経とうとしている。

まだたどたどしいが会話するのには困らない程度になっていた。

使用人達や家族からそれとなく聞きだした情報によると家は予想通り貴族でゲルマン王国の侯爵家でプロミネンス家と言うらしい。

母親の名はリーシアで俺の名前はクロードと言うらしい。

家族構成は当主である父ファイネル・フォン・プロミネンスと兄が二人に姉が二人。

兄弟たちは今は王都にある学院に通っているらしく寮住まいで長期休みの時ぐらいにしか会えないが歳の離れた俺が可愛いらしくよくかまってくれる。

今は文字を覚えようと母親に絵本を読んでもらっている最中だ。

身体は幼子だが精神年齢は33歳になろうとしている。

俺は英語が苦手だったのだが必要に迫られると人は案外適応できるもので順調に文字を習得できている。

今読んでくれている絵本は神話を題材にしたものでそれを幼児向けにアレンジされたものだ。

要約すると悪い子にしていると邪神に魅入られ人々に迷惑をかけても気にしなくなるが神様は行いを全て見ており神の代行者により天罰を与えられるというものだ。

そして母親のこの言葉で最後は終わる。

「クロードいい子に育つのよ」

「はぁい。母しゃま」


数か月して文字を完全に覚えた俺は屋敷にある書庫にやってきた。

本棚は背が高くぎっしりと本が詰まっているが背の関係上、下の方の本しか取り出せないが興味のある本のタイトルを探す。

今興味のあるものは魔法に関する書物である。

長期休みで帰ってきた長男のファールハイトが家の庭で魔法の練習をしているのを窓から眺めていたのだ。

この世界には間違いなく魔法が存在している。

転生したときに女神が言っていたのが本当なら自分も魔法を使えるはずなのだ。

背表紙をざっと流し読みしながら目的の本を探すが中々見つからない。

「あら。クロードこんなところにいたのね。何か読みたいご本でもあるのかしら」

母であるリーシアに見つかってしまったが思い切って相談してみることにする。

「母様。魔法のご本ってありますか」

「クロードは魔法に興味があるのね。それならこの本かしらね」

リーシアは迷うことなく一冊の本を抜き取りクロードに手渡してくれる。

表紙には初めての魔法と書かれている。

「母様。ありがとうございます」

本を大切に抱え込んでお礼を言う。

「わからないところがあったら気軽に聞きに来るのよ」

リーシアの声を背に聞きながらウキウキしながら自分の部屋に戻るクロードだった。

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[気になる点] >家族構成は当主である父ファイネル・フォン・プロミネンスと兄が二人に姉が二人。 >今は王都にある学院に通っているらしく寮住まいで長期休みの時ぐらいにしか会えないが歳の離れた俺が可愛いら…
[気になる点] 身体は幼児だが、精神年齢は33歳になろうとしている、との表現。享年30歳+3歳は分かっていますが、精神年齢とは精神的な年齢のレベルのことであり、この主人公のような30歳引きこもりのゲー…
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