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独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活  作者: 髙龍


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二百七十九話

クロードは授業が終わると寮に引きこもり国王陛下から依頼のあった転移門を制作していた。

魔力を通しやすくするために基本はミスリルを使用して強度が必要な個所はオリハルコンを使っている。

転移門一つの製作費用は高くつくが長期間使うことを考えれば材料の出し惜しみはなしである。

ミスリルやオリハルコンの在庫は十分あるし鉱山都市グローリアでの産出もあるので補充に困ることはない。

作っている転移門の大きさは馬車の通行も考えたサイズにしてありアイテムボックスがなければ部屋をかなり圧迫しているところだ。

完成した転移門は定期的にクロードの寮まで大型の馬車がやってきて各地に配備されていくことになる。


転移門の稼働実験は軍が中心となり行われ問題がないことが確認された。

許可を与えられた商人は使用料を支払うことで転移門を使うことが許され物流に大きく影響を与えていくこととなる。

通信の魔道具に転移門の実用化は周辺国も間者により入手したもののその制作方法は徹底的に秘匿されており入手できなかったのである。


ライヒルト公国のとある密室で会話をしている二人の男がいた。

「ゲルマン王国の技術を何とかして手に入れることはできないのか」

「通信の魔道具と転移門も軍が厳重に管理しており手を出せる状況ではありません」

「ぐぬぬ。どちらか一方でも手に入れば戦略の幅が大きくあがるというのに」

「ご安心ください。間者が手を出せないのなら正面から相手を打ち破り堂々と手に入れればいいのです」

「それはそうだがミッシア辺境伯家の守りは固いぞ」

「わかっております。とある筋と接触をして相手を混乱させる手立てを整えました」

「具体的にはどうする」

「ミッシア辺境伯領に魔物を大量に放ち対応しているところを我が軍が襲いかかるのです」

「魔物を利用するのか。しかし我が国が周囲から非難される事態は困るぞ」

「ご安心ください。表向きは魔物被害を憂い援助の為の出陣として襲った村や街は我が軍が到着したときには魔物に蹂躙されていたことにすればいいのです」

「それならばいけるな。密かに軍を集結させよ。魔物の被害で手薄になったところを一気に突破するのだ」

今回の話を相手が持ってきたときには驚いたものだ。

人類の敵たる魔人が取引を持ち掛けてきたのだ。

何でもゲルマン王国を担当していた魔人が幾人も討伐されて彼等も困っていたらしい。

単体で滅ぼせないなら共通の敵と組めばいいと判断したようだ。

これが表ざたになればライヒルト公国は周辺国から人類の裏切り者の烙印を押されるだろう。

長年にわたり甘い汁を吸わせてくれたこの国には感謝しているが未練はないのでやばそうなら金目のものを手に逃げだせばいいのである。

ライヒルト公国の破滅への輪舞はこうしてはじまったのである。

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