二百六十四話
クロードは魔法競技祭に向けて社交界に出つつも魔法の開発を続けていた。
細かい調整に苦労させられたが納得のいく魔法が出来上がり一安心である。
そして迎えた魔法競技祭は初等部の競技から始まる。
的に向かって次々と魔法を放っていくクラスメイト達を応援する。
普段から修練に励んでいただけありクラスメイト達は好成績だった。
2年3年の先輩達も頑張っているのだがダメ押しとばかりにエリーゼが圧倒的な魔法の制御を見せつける。
「クロード。どうだったかしら」
「流石はエリーゼだったね。完璧だったと思うよ」
「ありがとう。練習を頑張ってよかったわ」
的当ては終了となり次は魔法演武である。
自由に魔法を使い規模や威力などを審査員が審査するのである。
競技に参加する生徒は己の出せる最高の魔法を見せつける。
それに対してエリーゼが見せたのは魔法の連携技であった。
ウォーターポンプから始まりアイスロックにつなげ最後はストームの魔法でアイスロックの魔法を粉々にしてアイスストームの魔法に昇華してみせる。
ウォーターポンプは地面から水を打ち上げさせる魔法でアイスロックは岩のような氷をいくつも作り相手にぶつける魔法である。
ストームは風で嵐を起こし標的を無数の風の刃斬りつけアイスストームはそれに加えて氷の刃を追加したものである。
魔法の連携は簡単そうで難しい。
組合させる魔法の選択から途切れなく魔法を行使し続け適切なタイミングで切り替える必要があるからだ。
ここまで見事な連携魔法は高等部の生徒でも難しいのではないかと思わせる程完成度が高かった。
「エリーゼ。お疲れ様」
「うまくいってよかったわ」
魔法競技祭初等部の部は終わりとなり結果発表の時となった。
初等部の部の優勝は圧倒的な魔法制御力を見せ見事な連携魔法を見せたエリーゼだった。
中等部の部が始まったがエリーゼの実力を見せつけられた後では霞んで見えてしまう。
それぐらいエリーゼの見せた技能は圧倒的だったのである。
「エリーゼさん。優勝おめでとう。担任として鼻が高いわ」
「レイシャ先生。ありがとうございます」
「エリーゼの優勝を祝って外に食べに行くんですけどレイシャ先生もどうですか」
「せっかくのお誘いだけどまだすることがあるのよね」
「それは残念です」
「羽目を外すのはいいけどあまり遅くならないうちに帰ってくるのよ」
「はい」
何でもお勧めのお店があるとのことでクラスメイトの先導で街に繰り出す。
わいわい騒ぎながら街を歩きたどり着いたお店はいかにも高そうな雰囲気を醸し出していた。




