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独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活  作者: 髙龍


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二百三十五話

クロードとエリーゼは転移魔法で学園の寮へと戻ってきていた。

エリーゼは残っている課題を片付けるとのことで自分の寮へ帰っていった。

クロードは新鮮な牛乳を手に入れるために王都の郊外にある牧場を朝早く訪れていた。

「すみません。牛乳が欲しいんですけど」

「牛乳か。ちょっと待ってくれ」

牧場主は作業を中断して相手をしてくれる。

牧場主に案内された部屋には大きな樽に入れられた牛乳があった。

「どれぐらいいるんだ」

「そうですね。可能な限り購入したいんですけど」

「わかった」

出荷用なのだろう瓶も常備されており牧場主は手際よく瓶に牛乳を移し替えていく。

クロードは代金を支払いアイテムボックスに牛乳をしまい込んでいく。

「いやぁ。助かるよ。管理も大変で牛乳を飲んでくれる人は少ないし加工するにしても限度があるから余った分は捨てるしかないからな」

「なくなったらまた買いにきますね」

「いつでも歓迎するよ」

思っていた以上に安く仕入れられたクロードは上機嫌で寮に戻り早速コーヒーを淹れる。

「ブラックも悪くないけど牛乳を入れるとやっぱり違うなぁ」


クロードはコーヒーをお供に魔石の同調に関する魔術回路を考えていた。

魔石を同調させるには同じ出力で魔力を放出して緩やかに魔力を吸収させる必要がある。

魔力の放出は簡単だが魔石に負担をかけないように魔力を吸収させるのが難しい。

クロードは発想を変えて自然に循環させるのではなく一定の魔力を送り込めないかと考えて新しい魔術回路の設計をしていく。

詳細を詰め終わったところでドアベルが鳴らされる。

対応のため玄関から出ると訪問者はレイシャ先生だった。

「クロード君。戻ってきてたのね。捕まってよかったわ」

「何かあったんですか」

「休み明けに演習を行うんだけどね。例年なら安全のために王宮騎士団が間引きしてくれるんだけど今年は他の任務が入ってそれが出来なくなったのよ」

「僕にその話を持ってきたってことは間引きをすればいいんですか」

「話が早くて助かるわ。詳細はこれに書かれてるからお願いね」

クロードは演習の内容を読みこんでいく。

演習場所は森で駆除してほしい魔物と残すべき魔物も書かれていた。

「内容はわかりました。お引き受けします」

「クロード君が引き受けてくれて助かるわ。上級生に頼むことも考えたんだけど王宮騎士団から強い推薦があってね。上級生達の演習にも影響するし悩んでいたのよ」

「休日も後わずかですし僕は早速間引きに行ってきますね」

「頼んだわよ」

クロードはレイシャ先生に見送られて間引きのために出発した。

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