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十話

昼食を終えた後再び着替えてカリオンと合流した後魔法の練習場に向かう。

「クロード様。魔法で一番重要なことは何だかわかりますか」

「本ではイメージ力が大切だと書かれていました」

「その通りです。実践では無詠唱で魔法を使えるとよいのですがイメージを補完する為に詠唱をする人が多いのが現状です。最初は詠唱をしっかりして繰り返し練習するといいでしょう」

「わかりました」

カリオンは練習場に備えつけられている杖を一本取り渡してくる。

「この杖は魔法を使う補助をしてくれる機能がついています。それでは実際に使ってみますのでよく見ててください」

「はい」

「火よ射貫け。ファイヤアロー」

カリオンが放ったのは初級魔法に分類されるアロー系の魔法だ。

ファイヤアローは見事に的のど真ん中に当たる。

クロードは目をキラキラさせながらその光景を目に焼き付ける。

「それでは実際に魔法を使ってみましょう」

クロードはさっきの光景を思い浮かべイメージを固めて杖を構えて詠唱する。

「火よ射貫け。ファイヤアロー」

しかしクロードの放ったファイヤアローは的を大きく外してしまう。

「威力は十分ですが精度はまだまだですね。諦めず繰り返し練習してみましょう」

「はい。頑張ります」

その後何度もファイヤアローを放ち少しずつであるが的に近づいていく。

カリオンは魔力の関係ですぐに練習は打ち切られると思っていたのだがクロードの魔力は尽きることなく夕暮れまで練習に付き合うことになる。

「クロード様の魔力は凄まじいですね。この調子で練習を続ければすぐに実践で通用する魔法を身に着けることができるでしょう」

「本日はありがとうございました」

「明日からもバシバシ鍛えますので十分休息を取ってくださいね」

肉体的な疲労はそうでもないものの慣れない魔法を集中して練習したせいで精神的にはかなり疲労していた。

「今日は疲れました。おかげでぐっすり眠れそうです」

クロードは杖があった場所に戻し屋敷に戻っていく。

カリオンは練習場の整備をしてから侯爵に報告するため屋敷に向かう。

書斎の扉をノックして侯爵の許可を得てから室内に入る。

「少し待ってくれ。この書類を片付けたら話を聞こう。ソファーにでも座っててくれ」

侯爵領はかなり広くファイネルの責務は結構ハードであり忙しいのをわかっているのでカリオンは不平を言うことなくソファーに座りながら仕事が終わるのを待つ。

ファイネルは急いで書類を片付けるとカリオンの反対側のソファーに腰かけるのだった。

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