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龍の子   作者: 選択肢が多すぎて辛い
序章 
5/17

guild

 冒険者ギルドとは約400年程前に、人間種が魔物や魔族など人間種にとっての脅威に対応する為組織した武装集団であります。

 結成当時は討伐ギルドと呼ばれていましたが、組織の拡大に伴い活動目的も多様化した結果、今の呼び名へと変更されました。今では支部の数も増えて各国各都市に一つ存在しています。

 フリードベルの街は円の形をしてますので北門から入り中央の領主邸宅に向けて続く大通り沿い、中流層区域に存在します。


○○○


 今日はノーラと冒険者登録を行う為に日が昇る頃には住処を出て、かなり早い時間にギルドへ到着した。

 ギルドは大きな木製の建物で剣とドラゴンが看板に描かれていた。

 ギルドに入ると、ノーラはサッと辺りを見渡して少し気怠げにしている女性のもとに向かう、


「ソーニャ、調子はどう?」


どうやら知り合いのようだ。

 ソーニャと呼ばれた女性はノーラを見ると笑顔になる。


「少し眠いかな。貴方はどう?横の子はお友達?」


 ソーニャは僕を観察しながらノーラに尋ねる。


「そうよ、昨日会ったの」

「アレンです。はじめまして」

「そう、私はソーネチカよ。よろしくねアレン」


 ソーネチカが手を差し出してくる。握り返すと、それを見ていたノーラが本題に入る。


「それで、ソーニャ。今日はアレンの冒険者登録に来たんだけど、今週の支援枠はまだ空いてるかな?」


 支援枠とはスラム出身の子供達を支援するために領主のフリードベルが作ったシステムらしい。毎週10人ほどに対して領主負担で(仕事服・ナイフ・チョーク・カバン)が支給される。


「確認するわね」


ソーニャはそう言って書類を取り出しパラパラとページをめくる。


「あー、今週分はもう締め切ってるわね。まぁ良いわ、こっそり足しときましょう。来週でも今週でもそこまで変わらないから」


 悪戯っぽくウインクして、サラサラと紙に何か書き足すと、倉庫から道具を持ってきてくれた。麻布のナップサックに道具が入れられていた。


「はい、着替え室はそこにあるから。先に着替えてらっしゃい。今着ている服は袋に入れておけばいいわ」

「うん、ありがとう!!」


 笑顔でお礼を言って、僕は早速服を着替える事にした。


○○○


私はノーラをじっと見つめる。


「少し幼いけど、良い子ね。何処から来た子なの?」

「山って言ってたから多分、田舎の方だと思う」


山って何も分からないわね……まぁ、悪い子じゃあなさそうだし……


「うーん……まぁ、あの子なら大丈夫かな」

「何が?」

「貴方の側にいても、よ。リーナから貴方を任せられたんだから。貴方の側にいる人はチェックしとかないとね。貴方は可愛くなるから悪い虫がつかないようにしないと」


そういうと、ノーラ少し頬を膨らませて


「私、もう子共じゃないもん!!」


と言い放った。

 相変わらず可愛い子だ。


「フフッそうね、立派に育ってるわ。胸が少し物足りないけれど」


 そういうと、ノーラの顔は真っ赤に染まる。


「なっ!!ソーニャだって……だって〜……うぅ」


 何か言い返そうとノーラは私の胸を見る。残念ながら私の胸はそれなりに大きい方だ。ノーラは悔しそうに押し黙る。

 それが無性に愛おしくなり、ニヤニヤと笑いながらノーラを追撃してしまう。


「うん?どうしたの?私がどうかしたのかなぁ?気になるわぁ〜」


結局、ノーラは怒ってそっぽ向いてしまった。


「もう!!ソーニャなんて嫌い!!」

 しばらくすると、アレンが新しい服を着て戻ってくる。無地のシンプルな物だが先代の服より幾分もマシだ。


「みて、ノーラ!どう、似合ってる?」


 アレンは嬉しそうな顔でノーラに新しい服を自慢する。何というか、よく言えば純粋な悪く言えば子供っぽいアレンをみて、ノーラはいつもの調子を取り戻したらしい。


「う〜ん、似合っるけどシャツはズボンから出した方が良いかな」


 少し、お姉ちゃんぶってアレンの服を直してあげている。アレンの顔つきが可愛らしい事もあり、なんというか凄く癒されるやりとりだ。


「えっ!?そうなの?」

「そうよ、出してた方がカッコいいわ」


ノーラに言われてアレンはすぐにシャツを出す


「コレでどう?」

「うん!完璧ね。よく似合ってる」


 そんな姉弟のような、アレンの登録書類を埋めていく。後、いくつかの項目を埋めるだけになり、アレンに声をかける。

 

「それで、登録の為にいくつか確認したい事があるんだけど良いかしら?」

「うん、大丈夫だよ」

「まず、年齢を教えて頂戴?」

「12歳だよ」

「12歳ね、出身地は?」

「向こうの山」

「向こうの山っと。最後に得意な技とか使いたい武器はある?」

「うーん……あっ、ドラゴンブレスが使いたい!」

「分かったわ。登録してくるから少し待ってね」


 まさかの".使いたい技"である。

 まぁ、見習いの登録者だしそれでも良いかと思い、私は登録書類を担当者の机の上に置いてきた、


「良いの?それで」


とノーラが呟いているが聞こえないふりをしておいた。次に、仮カードを棚から取り出し空欄を全て埋めてアレンに差し出す。


「ギルドカードが完成するまで時間がかかるから、仮のカードを渡すわね。仮でも一応の身分証になるから無くさないようにね」

「はーい!」


 アレンはカードを受け取ると、書かれた内容を確認する。ノーラも気になったようで横から覗き込んだ。


 内容はそのまま出身地を"向こうの山"職業は"ドラゴン"としておいた。アレンが大満足といった感じで頷くのを見て思わず吹き出しそうになってしまった。


「私がおかしいの?」


ノーラが呟いたが、もう一度無視しておいた。



勿論おかしいのは他の2人である……

























 

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