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龍の子   作者: 選択肢が多すぎて辛い
序章 
1/17

Introduction

はじめまして、よろしくお願いします。

当時、帝国と呼ばれる大きな国がありました。物語はこの国のお城から始まります。

 3月前に正妃から第一王子が生まれました。そして、それを追うように身篭った第三王妃の出産日も近づいてます。

 この時の第三王妃は少し嫌な予感を感じていました。というのも、彼女は現皇帝に敗北した国の元王女様でお城の中では良い立ち位置ではありません。そんな事で、これから生まれてくる子供を闇の深い大国の城で守れるのか……そんな考えが浮かぶのです。

 しかし、そんな不安を他所に時は一定のリズムで流れ、彼女の子供は誕生しました。

 とても可愛らしい男の子で、子供の顔を一目見た時に王妃様は、何があっても必ずこの子を守ろうと強く強く決心しました。王妃様は、我が子をその場で"アレン"と名付け強く強く抱きしめました。

 お産の処理が終わると、皇帝が部屋にやってきました。王妃様は彼の事が余り好きではありません。しかし、2人の子を生んだ事でその考えは変わろうとしていました。

「あなた、生まれましたアレンです」

 王妃様が大事なアレンを皇帝に手渡そうとしますが、彼はそれを受け取る事なく一瞥すると部屋を出ていきました。皇帝はスグに気づいたのですアレンの魔力が第一王子を大きく上回っている事に……今となっては、皇帝がこの時に何を考えていたのか知る術はありません。

 我が子が、無事ではいられない事を悟り心の傷を浅くする為冷たく接したのか。それとも、半分がこの国出身でない王子が素晴らしい才能を持つ事が気に食わなかったのか……しかし、確かな事が一つあります。

 皇帝の対応は第三王女の息子への愛をより一層深くしました。

 彼女の味方は城の中に数人しかいません。

 自国から連れてきた2人の騎士と数人のメイド。息子の王位継承を確実な物にしたい、正妃様の力を考えると彼女が息子を守れるとは誰も思えません。

 案の定、息子は生まれて直ぐに暗殺者に襲われました。しかし、メイド達と2人の騎士は自らの身を盾に彼を庇います。皆が皆、満身創痍となった頃に王妃様は決心しました。この国から逃げよう、自国へ戻ろうと。

 王妃様はまだ、生まれたばかりの子供を抱えてこっそりと城を出ました。でも、脱走はすぐにバレてしまいます。騎士やメイド達、挙句には自分の身さえも危険にさらして彼女は逃げましたが、大きな川のほとりでついに限界を迎えました。

 何も知らずに母親へと笑いかけるアレンをみて彼女は微笑み、自らの国の証とともに川へと息子を流します。もちろん、彼女は知っています。この川が自らの愛する祖国へと繋がる事を、川には恐ろしい魔物がいる事、兵士たちが追いかければ息子は直ぐに捕まり殺されてしまう事を、ソレでも彼女は祈りました。騎士の剣が自らの首に触れるまでの間、必死に。

 ほんの少しでも良い。こんな境遇に生んでしまった私を好きなだけ恨んでも良い。どうか……どうか……


「生きて……」


と、彼女はその場で心ない騎士達に殺されてしまいました。騎士達は続けてアレンを追いかけます。


「いけ!」


 そんな命令と共に放たれた騎士は異変を感じて足を止めます。突然、川が荒れ大きな怒号とともに一柱の龍が空から現れました。

 絶大な力を持ち、神として扱われる事すらある魔物が突然現れ、騎士達が混乱している間に龍は凄い速度で川に突っ込み、そしてスグに去っていきました。

 漸く、落ち着きを取り戻した騎士達が再び川を見ると、そこにあった筈の揺り籠はアレンと共にすっかり消え去っていました。



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