理不尽な出会い
下手な文章かもしれませんが、興味があれば読んでみて下さい。
わたくし、志野田進二、17歳は才能が嫌いであります。才能は簡単に努力を上回ります。いつも兄と比べられる時、心の中では(俺はあんなにがんばったのに…)と、思っております。なので、何回も理不尽である、この世界は嫌だ。と思いました。つい数分前も。
「だからって異世界に送られることは無えだろ!!」
「なんじゃ、今の世界が嫌と言っておる者がいたので呼んでみたらいきなり切れ出したぞ。どういうことじゃ?」
「はい。おそらく彼の嘆きは本気のものではないのかと」
くそ!なんなんだってんだ!拗ねて自分の部屋に入ったと思ったら、目眩がした。そこまでは覚えてる。んでまばたきをしたらこの部屋………
困惑していた俺に自らのことをフレニアと名乗った少女が、説明を始めた。いわく人手が欲しかったので世界を離れたがっていた者を召喚したらしい。
そうだ。そうなんだ。俺は世界が嫌だと思った。本気じゃないけどな!
「はあ、何ゆえそのような嘆きをあげるのかのう」
「いいだろ別に文句ぐらい言っても!」
「度し難い」
「フレニア様。大抵の人間はそういうものでございます」
大柄の男のように見える人形が応える。話を聞くところ、フレニアという少女は人間でなく、魔女なのだそう…魔女って人間じゃね?これは後で聞くとしよう。真っ赤な髪の毛をしており、髪は腹部ほどまで伸びている。身長は低く、10歳ほどだと思われる。周りを見回すと実験室のようだった。彼らの後ろに扉が、他の三方は道具やら瓶やらが置かれた棚で囲まれている。自分の足元には魔法陣が描かれている。
「おい人間。わしの魔術で言葉はわかるはずじゃ。名を述べよ」
「え、あ。だからわかるのか」
「無視か?」
彼女が声を低くする。威圧だ。
自分よりかなり身長が低く、見た目も幼いというのにはずなのに恐ろしく感じる。
「進二です!無視などしてません!」
「わかったわかった。でかい声を出すな。プロコーピー、先に部屋の用意をしていろ。確認の後、使うのでな」
「御意。ギジの茶を用意しておきます」
例の大人形が深々と頭を下げ、部屋を出た。
「して、シンジと言ったか。呼びにくいのでな、これからはシルベスタと名乗れ」
「は?」
は?
思わず、某映画の婆が脳内をよぎった。
「別に名前などどうでも良かろう?」
「いや良くないですから!あほですか!?」
「あほじゃと?」
また彼女が威圧をする。
「煩いな、黙っておれ」
彼女がそう言った直後、声を出せなくなった。
「あまり、抑圧したくないのだがの。わしはお主を呼んだと言ったが、少し違うところがある。わしお主の要求を満たす代わりとしてお主を従属させたのじゃ。だから、自害を命じれば貴様は死ぬ。わかったか?」
はあ?割に合わなすぎだろ?
「割に合わない。じゃろ?わしもそう思う。だがな、世の中とはそういうものなのじゃ。互いに策をめぐらし、負けたほうが損をする。そうできているんじゃ」
彼女はいつの間にかそのあふれる威圧のオーラが消えていた。今彼女から感じられるのは自嘲の混じった寂しいオーラだ。
「わかってくれたか?その状態でもうなずくことはできるそれで示してくれ」
俺は頷いた。威圧の時には燃え上がるような赤い髪も、鋭かった目付きも今はなかった。
「そうか。ならよい」
あまりいい雰囲気ではなかった。俺はこれが嫌いだ。逃げるようにして疑問だったことを聞いた。
「一つ聞きます。私がもといた世界では私はどうなっているのですか?」
「いきなりの質問じゃな。まあ良い。向こうの時は止まっておる。貴様がわしの要求を満たすことが出来たのなら、貴様を向こうの世界に返してやろう」
「要求?」
「そうじゃ。わしの要求は、この世界、ブリムズに100以上存在している製造不能の超技術を全て破壊することじゃ」
投稿間隔はかなり長くなると思いますが、気長に待っていただけると幸いです。