脳1 河童の皿についての考察
「皿」と聞いて、皆さんどんなイメージをされますか?
「平たい」「丸い」「四角い」「絵付き」……。いろいろあると思います。
ですが、全体のイメージとして共通するのは「平たい(もしくは軽く窪んでいる)」ではないでしょうか。
ところが河童の頭の上の皿になると話は変わってきます。
漫画やアニメに出る河童の皿は、伏せたボウルのようです。これではまるで、キリスト教のカロッタです。
また、「皿が乾いてしまうと力が出ない(または、死んでしまう)」という伝承もあり、伏せたボウル状態であれば水切りの良さは周知の事実かと思われます。
これらを総合して考えると、やはり昨今の河童像は間違っており、頭の皿は水が湛えられるよう平たく、または窪んでいるものが正しいことになります。
しかし、それは本当でしょうか?
ここで注目すべきなのは、河童が好きなものとして胡瓜とともに挙げられる「相撲」です。
古来の河童であれば好んだのは「角力」でしょうが、どちらも激しい格闘技であり、皿の水など残らずこぼれることでしょう。
たとえ皿の水をかばうように立ち回ったとしても、相手がそんな弱点を見逃すわけがありません。
「相撲をとる前にお辞儀をすると河童もお辞儀を返し、それにより頭の皿の水がこぼれてしまうため、力が出せなくなる(@Wikipedia)」という逸話もそのことを裏付けていると思われます。
でも河童も、そんな弱点をいつまでも放って置くでしょうか?
此処から先は私見であり、明確なデータなどはないことを先に申し上げておきます。
頭を下げるだけで水がこぼれるのであれば、こぼれないように蓋をすればよいのです。
水中で皿を覆うように蓋をかぶせ、水から出る。こうすることで蓋の中が水のみで満たされ、くっつきます。
また蓋をすることで副次的に水の蒸発も防げますし、皿が割れる心配もなくなります。
こうして河童は弱点を克服したのです。
その結果として、頭頂部が膨らみました。
皿との空間部に十分な水量を確保するために、蓋をボウル状にしたからです。
また「蓋」などと言うとバレてしまうため、「皿」と呼称するようにしました。
つまり河童のイメージ像は、頭頂部が丸い現代のものも正しいのです。
漫画やアニメで、皿が割れているのに「なんとか助かったぜ」といシーンがあったりしますよね?
あれはギャグだからではなく、蓋である「皿」が割れているだけです。下の本物の皿は無事だから「助かった」のです。
以上で河童の皿についての考察を……ん、玄関のチャイム?
え、寿司の出前? そんなの注文してな(ここで文章は途切れている)
河童は日本のインスマス。てことでクトゥルフ風に締めてみました。
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