重大発表
「みんな集まりましたか?」
「「はい!」」
そこには、顧問の池田と北本中の顧問、八木 佳央理が前に立っていた。
2人とも、同年代なのだろうか。
「みなさん、もう仲良く慣れたかな?」
皆、隣と顔を見合わせ、クスクスと笑う。
「みなさんにはお知らせがあるんだけど……、」
池田が、腕時計を見つめる。
と、その瞬間音楽室のドアが勢いよく開いた。
「すみません! 遅れました!」
また池田と八木と同じ年頃の女性が現れた。
「ごめんなさい、渋滞してて」
と、こちらを向いて、にこりと笑い、
「初めまして。秋浜中学校吹奏楽部顧問の林 祥子です」
「私たち3人は、同じ大学出身なのよ。八木先生だけ1つ年下」
3人とも20代前半と言う若さである。
「では、本題に入りましょうか。この中で、夏に行われる吹奏楽コンクールに出たことのある人はいますか?」
ちらほらと手を挙げるものがいる。
莉音と康太も手を挙げる。
「はい。結構です。まぁ、各学校の部長さんにはもうお伝えしてあるんですが、」
と、池田がパンっと手を合わせた。
「このは中学校、北本中学校、秋浜中学校で合同バンドを結成して、コンクールへ出場したいと思います」
「「えぇ!?」」