お兄ちゃんのお部屋で♪
今回は前の話とは少し違います。
『お兄ちゃんのお部屋で♪』
:top
:start←
カチッ
母♪お兄ちゃん、妹の名前は何がいいかな?
【み な ko←】
カチッ
母♪みなこちゃん、ね。
どんな子に育ってほしい?
ツンデレ‐クーデレ‐デレ子‐まじめ‐ドジっ子‐ピュア‐イタズラっ子‐小悪魔←
ピコッ
母♪臨機応変な気が利く子かぁ。
髪型:ショート‐肩まで‐癖っ毛←‐ロング
ピコッ
母♪髪の毛は・・・お母さん、すごい癖っ毛だからこの子もそうかも。
・・・二ヶ月後が楽しみだね。
―そして季節は夏・・・僕に妹ができました。―
鍵付きの棚から出てきた少し前のゲームカセット
思えば親父との戦いはここから始まった
中学二年で少女の妖艶さに気づき、ネットで購入した青年向けのゲームだ。
単なる妹育成ゲームと言われやすいところだが、この会社は送り主に『製菓学園』と記してくれる為にとても評判がよかった。
学園と書かれている為に親に見つかっても問題なし、説明書まで『製菓学園ノ案内』となっているのだから感服だ。
なのに何で。
俺は・・・
俺は黒髪ロングの妹に『みゆき』という名前を付けようと思っていたのに・・・!!
妹『お兄ちゃん、待ってー』
何で親父がやってんの。
学校からダッシュしてきた俺の目の前では、俺の妹になる筈だった子が親父に遊ばれていた
父「よぉ晴、おかえりー。」
晴「俺の妹に何してんだ」
親父は質問にも答えずに、手を伸ばしてきた
晴「いった・・・、耳を引っ張るな!」
父「おーかーえーり」
晴「たーだーいーまっ、そして妹を返せっっ」
何とか耳とコントローラーを救出したが、妹の目は完全に親父の方に向いていた
俺のみゆきが・・・。
脱力感に床に手をつき、頭を垂れる俺を前に親父は平然と
「お前の妹は俺の娘。」
ほざいた。
かくなる上は、データの抹消のみ。
幸いコンセントは俺の手元から大判の辞書一個分・・・よっしゃあ、待ってろよ、みゆき!!
今すぐ親父から解放してやる。
勝利を確信し親父を見上げると、パソコン画面の方に指を向けている
・・・っ!
みゆきが、こっちを視ている・・・でもさ、さっきまで親父の方ばっかだったし、今更ってゆーか。
そもそも君は『みゆき』じゃなくて『みなこ』で、俺の黒髪ロングの妹じゃないんだよ!!
同じ三文字だし、よくね?
なんて思わないで欲しい。そこすごく重要で、やる気も変わってくんだよ。
なのに何でまだこっち視てんだよー。
・・・みなこの、ばかー。
俺に少女をどうこうなんて出来るはずがない。結局寝るまで親父はみなこと遊んでいたらしく・・・
妹『お兄ちゃん、だーいすき♪』
これが親父に向けられていると思うと
隣の部屋から聞こえた瞬間、どれほど身震いしたことか・・・。
それが苦い経験になり、このゲームカセットはお蔵入りになった訳だ。
早く、俺だけのみゆきに会いたい。
ネタがなくて困ってます。
何かこんなの読みたい等あれば教えてください。
書けるか判りませんが、全力で頑張ります。




