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最高の一球  作者: ユウア
4/5

体験入部

次の日、昨日同様、部活勧誘されないように早めに学校に着いた。その手には昨日見かけなかった絞り袋を持って。その後はいつも通りな時間を過ごし、放課後になった。



「康、早く行こうぜ!」

「ああ」

近くまで来た翔と共に、とある場所に向かう。その場所とは、野球部がいつも練習している野球グラウンドである。何故そうなったのか、それは翔が昨日電話で誘ってきたからてある。



グラウンドに着くと、時間より少し早いが既に同じ一年生が多く集まっていて、監督を待っていた。



「お、集まったようだね。私が監督の佐山です。では、今日は体験入部ということでまず着替えてきてもらえるかな?」

と来てすぐさま指示を出す監督。その指示に従って着替えた一年生。その服装は殆どが野球の練習着で、中学生の頃のものや新しく用意したものなど様々だ。そんな練習着の他に学校指定の体操服を着ている奴が一人。



「さあ、そろそろ始めようか!君たちにはランニングとキャッチボール、そしてノックを受けて貰うよ。」

この学校では勧誘期間の間だけ体験入部する場合、一年生は早めに終わることを定められている。



その後、野球部の部員に習い、グラウンドに礼をして、後ろに並んでランニングを始める。スピードは早めで、ランニング後、軽く息をしている一年生が何人かいた。



そしてキャッチボールに移ったのだが、昨日以来、硬球を握ってみて、軟球とは全然違うんだなと感じた。そんな康は、翔と硬球の感触を確かめるようにキャッチボールを進めた。



キャッチボールが終わると、それぞれ好きなポジションに着き、ノックが始まる。ちなみに翔のポジションはセンターで、康のポジションはキャッチャーである。



まず、内野からノックが行われ、部員は無難に、一年生は慌ただしくキャッチしたり、捕球に失敗する者もいた。



次に外野ノックが始まり、皆を一番に驚かせたのは翔だった。なんと真ん前に落ちそうな打球を持ち前の足の速さでノーバウンドで捕球したのだ。



これには康も驚いた。何故なら、野球部引退後、半年間あった筈なのにブランクどころか中学時代より速くなっているからだ。皆の驚きをよそに次々と捕球していく翔。



一通りノックし終えた後、キャッチャーの出番が来た。監督が前に落とした球を拾って二塁に投げる練習である。



康は自分の番が来るまで前の人の足運びなどを見学する。自分の番になると、前の人と同じように落とされたボールを拾って投げた。



同じといっても、動き出しや捕球から送球までの動作速さや上手さ、送球のコントロールやスピード、そのすべてが康の方が上回っている。そして、その送球は二塁にいた人のグラブを弾き、グラブからボールがこぼれいく。



それにも、皆は驚いた顔をしているが、その本人は未だにボールが馴染めないのか、手をじっと見たり、手を握ったり開いたりしていた。



その日はそれに止まり、部員より早めに終わり、帰宅した。

体験入部した康と翔。翔と康の能力の高さが垣間見えましたね。


次回、ついに康はとある部活の入部を決意する。さて、その部活とは?


次回もお楽しみに~!

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