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最高の一球  作者: ユウア
3/5

監督との出会い

入学式はスムーズに進んだ。

入学式が終わった後、それぞれのクラスで軽い自己紹介・連絡事項を確認して、今日の学校は終わった。



「なあ、学校も早く終わったし、部活見に行かねえか?」

いつの間にか康の隣を歩いている翔が突然そう言ってきた。



「別にいいが。どの部活行くんだ?」

「もちろん、野球部だよ!」

康の問いに即答したした翔。キラキラした目で俺を見てくる。翔がこうなったら、止めるのは困難である。まあ、俺もいずれ行くつもりだったからいいけど。


 

「まあ、行ってみるだけならいいか。で...いつからあるんだ?」

「そんなの知らん!」

「......]

「......」

こいつに聞いたのが間違えだったか。



「...じゃあ、聞きに行くか」

「そうだな!」

来た道を戻って職員室に向かった。そこで野球部の練習時間を聞き、始まる時間帯より少し早いがその場所に向かうことにした。 



時刻は2時30分。晴天の空の中、野球部と思われる声と球を打った時の独特の高い音が聞こえてくる。



そんな中、康と翔はその中心である野球グラウンドに来ていた。



「やっぱりいいよな~。見てるたげじゃなくて早く野球やりて~!」

練習を見ながら叫ぶ翔。そう思うのも無理はない。



何故なら自分たちのいるネットの外まで熱気が伝わってきて、すぐにでもその熱気に混じり、共に体を動かしたくなってくる。



すると翔の声に反応した三十代くらいの見た目爽やかな男性がこちらを向き、歩いてきた。



「やあ、もしかして君たちは見学者かい?」

「はい、そうなんです!いずれ野球部に入りたいと思っています!!」

話しかけてきた男性は翔の話す声量の大きさに少し驚きを表していた。



「はは、元気がいいな~。私はここの野球部監督の草山 拓海です」

「あなたが監督ですか!俺の名前は翔です!で、この無愛想男は康です」

「無愛想は余計だ」

翔の言葉に反応する康。そのやり取りに苦笑を漏らす拓海監督。



「翔君と康君だね。私は練習に戻るけど、好きなだけ見ていって構わないからね」

「うっす!」

「はい」

そう言って手を振って戻っていく監督に頭を下げて返事をする二人。


「康、どう思う?」

練習を見学中翔が声をかけてきた。

「全体的にレベルが高いな、見ていて守備のミスが見られない」

「だな、早く練習やりてー!」

しかしこれだけできて無名というは....。



それから一通り練習を見学した後、門の前で翔と別れて帰宅する。正直、見に来て良かったと思っている。



今日の練習内容は厳しい練習ではなかった。しかし、練習に対する姿勢がしっかりしていて、全体的になかなかのレベルだったと分析した。



その中でネックとなるのは部員が少ないということだ。部員は十二人くらいで、今年入部する部員次第では、試合時にベンチに全員入れる人数となる。



最も、一日見学しただけではよくわからなかったし、二日、三日と見学していく内に新たにわかることもあるだろう。そう思いながら、自宅へとペダルを漕いでいった。















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