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最高の一球  作者: ユウア
1/5

それぞれの道へ

汗が滴るような気温の暑い夏。その中で気温に負けないほど熱気を放っている場所が存在する。手に汗握る攻防を見守り、応援をする人々。そしてその中心で戦う者たち。



今まさに中学生軟式野球の全国大会が行われている。現在9回裏・2アウトランナーなしでバッターは2番ライト横田と表示されていて、俺はネクストサークルに入る。



(俺まで回してくれ!)

と強く願うものの、あっという間に2ストライク、最後はカーブを引っかけショートゴロとなり、ゲームセットのサイレンが鳴り響いた。



試合結果が3-1で負けてしまったのは記録でも明らかだろう。しかし、涙は出なかった。



ベンチに戻る時、ベンチで帽子を深く被り、涙を流す男を見つけた。



この男こそ、このチームのエースであり、ここまで勝てた1番の立て役者である本郷正樹。彼の実力は新聞で度々載るほどであり、その速い速球と彼の自慢の変化球であるスクリューで多くの打者を打ち取ってきた。



しかし、全国大会1回戦では、ヒットこそ殆ど打たれてはいないが8回表に連続フォアボールで出塁を許し、次の打者でホームランを打たれてたのが決勝点となり敗北した。キャッチャーとして正樹の球を数えきれないほど取ってきた俺だが、あそこまで飛ばされたのは初めて見た。その後1人出塁をしたもののなんとか立て直し、粘りのピッチングで次の回から0を並べた。だが相手の手堅い守備で1点しか取れず、俺たちの全国大会は幕を閉じた。



その夏から俺たちはそれぞれの道を歩み始め、幾分かの時が経った。そして....俺の新たな春がやって来た.....。

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