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第零話 救い

 ここは....?俺は死んだのか....?

 目を覚ますと、一面に草原が広がっていた。辺りには何もない。

 「ここが死後の世界ってやつか...?」

 


 俺の名前は清水創太しみずそうた

 死ぬ以前は、専門商社の営業職として、それなりの年収を貰い、妻と暮らしていた。

 幸せの絶頂期にいると思っていた。

 しかし、それは噓だった。

 商社の営業職として全国を飛び回っていた自分をよそに、妻は新しい男を作って不倫していた。

 妻は新しい男と一緒に暮らすため、共通の友人を使って俺をハメたのだ。

 友人との飲みの席で睡眠薬を盛られ、気づけば知らない女とラブホテルで寝ていた。

 その写真を妻に撮られ、不倫が理由で離婚させられた。

 こちらはそんなことをしていないといくら言っても、証拠があるからと聞き入れてもらえなかった。

 気づけば財産も、なにもかもを奪われてしまい、会社もクビにされた。

 妻が不倫していたことを知ったのは、その後であった。

 此度の騒動はすべて仕組まれたものであったと知り、俺は自力で妻と間男のマンションを特定した。

 その日の夜、俺は寝室に押し入り、夜の営みで忙しい妻と間男を殺した。

 妻を殺せば、少しはスッキリすると思った。

 しかし、待っていたのは喪失感と、人を殺したという罪悪感であった。

「あ、ああ......」

 人を殺した。全身血まみれだった。

 これからどうすればよいのか。ぼんやりした頭で考えた。

 

 そこで至った結論。


 疲れた・苦しい。

 

 人に裏切られるということはこんなにもつらいものであったのだろうか。

 もう自分には何も残っていない。

 妻に楽をさせてやりたくて、必死に働いた。

 その結果がこれだ。

 人生というのは、努力すれば思った通りの結果が返ってくるわけではない。

 そんなことはわかっていたのに。

 妻のために働いたが、妻は俺を愛してはくれなかった。

 妻は俺の生きる目的だったのに。

 なんで。なんで。どうして。

 最愛の人に裏切られたという喪失感によって、彼の頭は正常でなくなっていた。


 疲れた、楽になろう。


 彼はそう言って、マンションから飛び降りた。







 

 これでようやく楽になれる。








 

 そう思っていたのだが。

ご覧くださりありがとうございます!作者のさつまいもほっとです!これから人生初の小説を投稿させて頂きます。つたないところも多くあると思いますが、どうぞよろしくお願い致します!

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