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決意
フリーエージェント。
現在の俺の状態だ。どのチームとも契約できる状態。
言い換えると、どのチームとも契約していない状態だ。
翌年のスプリングキャンプも上島さんのコネでテキサスのチームに招待選手として参加したが、メジャー契約を勝ち取ることはできず、マイナーでシーズンを迎えることとなった。
今年33になる捕手を欲しがるチームはほぼない。こんな年寄りを雇うならば、若手を起用して育てた方が良いに決まっている。
そんなことは分かっているのだが、全力を出しきれなかった未練が心のしこりとなっている。
できれば、これまで日本で培った経験と技術がメジャーでどこまで通じるのかをもっと試したかった。残念で仕方ない。
アメリカには自分の居場所はない。
日本、韓国、台湾、メキシコ、欧州。
いざとなれば、世界のいろいろなところで野球をすることができる。
アメリカに来て思ったのは、やる気とボールとミットがあればなんとかなる。
次にどこでプレーするかは分からないが、自分が完全燃焼したと納得するまで選手をやろう。
日本とアメリカで不完全燃焼だったことが、その思いを強くさせた。




