インド人のやってるカレー屋に行ったおっさんが、七福神の中にインド人が3人いるよと教えたら、インド人のテンション⬆⬆になった話(1000文字版)
注意:
この作品はフィクションです。
この作品では特定の神格、人種または宗教を貶める意図は全く、完全に全く御座いません。ホントだよ?
インド人がやってるカレー屋あるじゃないですか。そこで福神漬けの話からなぜか七福神に話が飛びまして。
インド人店主が聞いてくるんですよ。
「そーいや、七福神ってあるじゃない」
「あるね」
「福神漬けと関係ある?」
「福神漬けは七福神から名前を貰った漬け物って話聞いたことあるよ」
「七福神のが偉い?」
「偉いってゆーか、元ネタ」
「そもそも七福神って何?」
「七体の福の神……分からんか。ゴッドオブラッキー?フォーチュン?」
「神様で、運とかの神が7人でいい?」
「そうそう」
「いっぱいいるね?」
「確かに。……あ。その7人のうち、3人がインド人」
「えー!?」
「インド人ってゆーか、インドの神様?」
「誰?」
「2人はクベーラとサラスヴァティなんだけど、知ってる?」
「や、知らない」
ちなみにクベーラが毘沙門天でサラスヴァティが弁才天です。
「あと一人は?」
「めっちゃ有名な神様」
と言いながら、レジ横の踊ってる形のブロンズ像を指さす。
「シヴァなの!?」
「うん」
「踊ってんの?」
踊ってるシヴァ神のポーズをとる店主。
「残念ながら踊ってないな」
「どんなポーズなの」
「普通に立ってにこにこしてるんだけど、ああそうだ」
店の紙ナプキンを1枚取り、ボールペンで絵を描き始める。
「米俵ってゆー、ライスの入った袋が2つあって、それを踏んでるんだ」
「シヴァはやっぱり何か踏んでるね」
円を2つ描いて、その上に立つ人の輪郭をなんとなく描く。
「んで、ハンマー持って、袋もって、大きな布の帽子被ってる」
「帽子被ってるシヴァ見たことないね」
帽子を角のない三角形で描く。
落書きを見せながら神妙な顔で言う。
「全身でちんこを表現してるんだ」
店主はこのあと笑いのツボに入ったのか、しばらく再起動に時間がかかりました。
「このシヴァのことを、日本では大黒天って言うんだ」
「……ダイコクテン」
「大がビッグ、黒がブラック、天がヘヴンを意味するんだよ」
私は紙ナプキンの絵の横に大黒天と書き、ゆっくりと立ち上がると、素早く腰だめに小さく前へ倣えのポーズをとり、高らかに叫びました。
「あなたのビッグでブラックなものでヘヴン状態!」
隣で話を聞いていた客がマンゴーラッシーを吹き出しました。
私は満足を覚え、店を立ち去りました。
帰宅途中、ふと帰り道を外れ、近くの八幡神社に。
本殿の脇に大黒天を祀っている小社があり、そこでお詣りをする。
賽銭を投げ入れ、手を合わせて呟きます。
「正直すまんかった」
ξ゜⊿゜)ξ <応援よろしくお願いしますの!