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現実ラブコメはアニメのように甘くない  作者: 夜山なつめ
第1章【現実ラブコメはアニメのように甘くない】
6/40

第5話【そんな彼の姿に】

 例の約束をしてから俺のやる気もそこそこ上がっていた。そして、その日も また尚志ひさしと学校帰りに勉強のため喫茶店に向かっていた。


しょう、今回のテストは大丈夫そうか?」


「まぁ、おかげさまでな」


尚志のおかげで今回も赤点は回避できそうだ。そもそも二学期の中間で教科も少ないので、まだすごく大変という訳ではない。真の恐怖は、そう期末である。期末は副教科もプラスされるので、普通にやっているようでは時間が足りない。

 そんな事を考えていたら喫茶店に到着した。店内に入ると見覚えのある奴が座っていた。


「2人とも久しぶり~」


そう言って俺達に声をかけてきたのは俺達と同じ中学だった 堀内暁斗ほりうちあきとという少年だ。

 短髪で身長がそこまで高い方ではない俺より若干背が低い。そしてブレザーの俺たちとは違って学ランを着ている。外見にはそこまで大きな特徴は無いが彼のもっとも大きな特徴は性格面にあった。


「2人とも相談がある」


これである。彼がこう言い出した時は九割九分恋愛相談である。そして暁斗は話を本題に移した。


「俺今、好きな人がいるんだけどさ……」


 はい、きた。やっぱりこの話題だ。尚志ももう呆れた顔してるよ。 

でも、それも仕方無いのだ。

 だってコイツのこういった話題はもうこの一年で三~四回目だもん。

同じ人に対しての相談も含めたら一体何回になってることやら。

こいつは高校生にもなって結構な頻度で好きな人が変わってるから、最初はその事に対して嫌悪感のようなものを感じた。

こいつ、いい加減大人になれよ。なんて風に思っていた。

 でも実際はきっと俺なんかよりも彼の方がずっと大人なのだ。

俺はいつも好きな人ができても告白なんて絶対にできないし、今だって星宮ほしみやにだって、できる気がしない。でも彼は違う。

 暁斗は好きな人が出来たら、必ずその人に想いを告げている。今の時代告白なんて皆SNSだけれど、彼はちゃんと直接、本人の前で告白している。

 そして暁斗は「SNSで告白する奴なんてただのチキン野郎だ」なんて言っていた。

 その言葉は俺の心に突き刺さった。

 俺なんてSNSですら告白する勇気のない真のチキン野郎だから。だから、そんな彼の姿にきっと俺は憧れていた。

 だからきっと俺が彼に対して感じた嫌悪感の正体は好きな人がコロコロ変わることに対してでなく、しっかりと直接告白する勇気を持っていてそれでいて、しっかりと諦めをつけることができている。そんな俺にはないものを持っている彼への妬みなのかもしれない。

 だから告白する勇気すらない、きっとフラれたとしても長い間引きずってしまうであろう俺なんかよりも、ずっと彼は大人なのだ……。そして彼はきっとこれからも変わらないだろう。そしていつか、彼のそんなところに惹かれる人が現れるかもしれない……。

多分……?







           *********







「やっぱりあいつあの話だったな」


喫茶店の帰り道尚志と、その話をしていた。


「でも、あいつはスゴいよ……」


 きっと尚志も俺と同じことを感じたのだろう。

それに、そう言った尚志は、どこか寂しげだった。そういえば、この間、尚志に好きな人を聞こうとして途中で、柴乃しのが話に入ってきて結局聞けなかったな。尚志にもいるのだろうか? 

 まあ聞かないでおこう。俺も教えてないのに聞くのは野暮だから。多分、好きな人がいる事自体は気づかれてるけど……。

 




          **********





 家に帰ると、ふと、あることを思い出す。

 そういえば遊びに行くってどこ行くか決めてないな。

スマホを開きこの間、そのメンバーで作ったSNSのグループで聞いてみた。


“遊びに行くって言ったけど、どこ行こうか?”


すぐに返信が返ってきた。


“遊園地とか水族館とか?”


“私ジェットコースター乗れない”


星宮ジェットコースター乗れないのか……。


 “じゃあ水族館やな”


 少し楽しみだったが、でもこういう場合、決して大きな期待してはいけない。すぐに期待しちゃうのが俺、もといモテない男子の悪い癖だから。まずは少しでも話せるようにしよう……。




 そしてテスト後……。


 こんにちは夜山なつめです。

近々僕も高校がテスト週間に入るので、1周間くらい投稿ができないかもです。

本編についてです、今の時代SNSで告る人って多いですよね。直接告白することなんて、今はそんなにいないんじゃないかな? だから、そんな光景をいつも見ている主人公に少しでも影響を与えたくて。考えていたキャラです。

 読んでくださりありがとうございました。

次回以降もよかったらよろしくお願いします。

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