第1話【今この時間とその関係は】
朝教室にはいった。
「おう、おはよう。相変わらずかったるそうな顔してるね~」
そう話しかけてきたのは、神谷尚志。
中学校の頃からの同級生で部活動も一緒だ中学で一度同じクラスになってから急激に仲がよくなった。
「おう、まあね……」
彼が言うように最近は色々な事が、めんどくさく感じてしまう。
中だるみというやつだろうか……。
元々俺がめんどくさがりな性格というのもあるが1年の時は、すべてが新鮮で、何事にもそれなりに真剣に取り組んでいたつもりだ。2年の最初だってそうだ。だが2年は半分以上終わり始めもう高校生活も半分が過ぎているのだ。あまり実感は無いが。
2年になりクラスが変わり別に彼以外とは、あまり話さないという訳ではない。普通に他の男子とも普通にゲームの話だの何気ない会話をしている。
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「なぁ、翔 あのゲームどこまで進めた?」
「俺は 2体目のボスのへんかな?」
「ちょっ、お前早くね?」
「ふっ。俺は非リアだからな……。彼女といる時間がない分 俺はその殆どをゲームの時間にあててるのさ!!」
「なんでお前誇らしげなんだよ……」
ホントだよ……。 俺も自分で言ってて恥ずかしくなってきた……。悲し……。
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こんな感じの会話をしている。
でも誰しも“ずっと仲の良い友達”と というのは少ないだろう。俺と尚志の様にクラスが変わっても、学校が変わってしまっても(尚志とはたまたま一緒だったけれど)連絡を取り合い頻繁に会うような仲の良い友達とは、ほんの一握りだ。
今普通に話してる人ともクラスが変わってしまえば会話することすら無くなってしまう。結局 今 俺とクラスメイトを繋げている絆は “同じクラス”という事実だけなのである。
きっと社会人になったときに今のクラスメイト全員の名前を言えと言われてもきっと無理だろう。
そんなもの偽物だ。うわべだけの関係だ。と言う人もいるだろう。でも学生にとっては、今この時間が、その関係が全てであり、例え、うわべだけの物でも手放したくない、手放しがたいものなんだ。
もしかしたら普段からこんな無駄な 考えても何にもならないことを考えているせいで俺自身 青春していないと感じてしまうのかもしれない。
もっとプラス思考に生きるべきなのかもしれない。
けど元々ネガティブな俺にとってそれは少し難しいことだった。
まだまだ全くキャラクターが登場していないので会話文が少ないですね。今後はもう少しスピーディーに物語を展開していきたいです。
読んでくださった方本当にありがとうございました!