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第11話【そして新学期は始まった】

 休み明け初日の朝。

 意識の遠いところで 目覚ましの音が小さく鳴っている。

 その音はやがて大きくなってきて、やがて意識が覚醒する。


「う〜」


 昨日まで休みだったので、こんな朝早く起きるのは久しぶりで中々起きられなかった。

 休み明けの出校というのはすごく憂鬱だ。一度行ってしまえば、別に次の日からは特に何も感じない。

 でも、土日明けだったり、こういった長期連休が明けた最初の一日目の朝はどうも足が重い。

 それでも、重い体をベットから起こし、朝食と身支度を済ませ家を出た。


「うっ……。寒すぎるだろ……」


 手なんかはポケットに入れてないと冷たさは痛さに変わる……。

 こういう時 車で登校できる先生なんかは本当に羨ましい。

 家を出てまだ少しかたっていないのに手がかじかんできた。


「冬休み後半そんなに家出なかったからな……。さっさと学校へ向かおう」


 それから少し早足になり学校へ向かった。






 それから数分後、学校に到着し教室へ入った。すると色々な所から、


「あけおめー」


 だとか、


「やっべぇ、宿題終わってねぇ」


 とか楽しそうなみんなの会話が聞こえてくる。

 いや、宿題やってないとか楽しそうに言えるとかまじスゲーよ。くっ青春しやがって……。


 教室にはもう尚志(ひさし)も来ていた。

そして俺も自分の席に座り後ろの席の尚志に話しかけた。


「おう、尚志 久しぶり」


「ああ!そう言えば初詣行った日から会ってなかったな。てか、(しょう) なんでお前今、宿題終わってない。とか言ってたヤツを睨んでたんだよ……」


「俺はまた、リア充を脳内無差別爆破してしまったんだよ」


 若干ふざけながら言ったら真顔で、


「何言ってんの?お前」


 と返されてしまった。

 うん、大丈夫。俺も自分で言ってて何言ってるか分からんから。

 いや……。自分で言ってる事を分かってない時点でもう、既に大丈夫じゃないですね。はい……。


 そんなことを考えていたら先生が教室に入ってきた。


「みんな、あけおめー。 あと2年生もあと3ヶ月だけど 気を緩めずやってけよー」


 あと3ヶ月か。先生に言われてそのことに気づく。 意外と早いもんだな……。この間入学したばっかだと思ってたのに……。

 学年が上がるごとに 1年間というのは早く感じてくる。

 だからきっと3年になれば今年1年よりも きっと早く感じるのだろう……。

そう考えている間も先生は話を続けていた。


「じゃぁ、この後始業式あるからな。それとあと三学期になったし、最近は、やってなかっし、やりたいって声が多かったからこれを機に、後で席替えしようと思ってるからー」


 席替えねぇ……。 はっきり言って 俺はどっちでもいい。 運良く星宮(ほしみや)の隣を引けるなんてそんな甘いこと思ってないし、なんなら尚志が星宮の隣を引ければ……。


 先生の 話を聞いて、周りでは


「やったー」


だの、


「えー、このままがいいー」


 だの色々な意見が聞こえたが、先生は、


「は〜い静かに〜。じゃぁ体育館に整列して移動なー」


 と言って皆の声を断ち切って教室を出ていった。

 それを見て皆もガヤガヤしながら教室を出て整列を始めた。







      ******************






 体育館につくと外ほどではないものの教室よりかはかなり寒かった。

 もう少し着込んできた方がよかっただろうか……。

 俺は ブレザーの下にカーディガンを着てただけだったので若干寒かった。



 始業式が始まると校長の長い話だったり生活指導の話だったりとかをウトウトしながら聞いていた。


「皆さん私が終業式に言ったことを覚えてますか?皆さんが始業式の日に全員揃っていられるようにと言いました。その言葉通り皆さんはしっかりと全員……」


 だとか、


「冬休み中、特に大きな事故や病気の連絡も無く、本当に良かったです……」


 とか、いつもと同じような話が俺の眠りゆく遠い意識の向こうで聞こえていた。



 三十数分後 始業式は終わった。

 いや〜この30分って、めっちゃ長く感じるんですけど……。新年最初の学校行事がこれってマジキツい。



 教室へ全校生徒が一斉に戻り始める

 俺が教室に戻る最中、紫乃(しの)が話しかけてきた。


「やっほー。 翔〜」


「おう……」


「この後席替えだったねー」


「そうだったねぇ」


「近くになれるといいねー」


「あー うん。そだな。」


 そんな軽いやりとりをしているうちに教室についた。



「それじゃー 今から席替えするからな〜」


 すると今隣にいた女子が話しかけてきた。


「じゃねー 守山(もりやま)くん。 いやー守山くん次も守山くんの隣もいいなー。 フツーに話せるし」


「あ……、そう?」


 なんで女子ってすぐこういうこと言うの?

 そのせいで一体どれほどのモテない男子が勘違いをして玉砕していったか……。ほらやっぱ別にこの子しれっとした顔してるからマジで軽い感じで言ったんだろうけど。

 女子は別に興味ない男子にもフツーにこういうこと言うから常に自分を(いまし)めなきゃいかん……。

女子とはこういう生き物だと。

 これアニメとかだったら、結構な確率でフラグなんだけどな……。

 現実は悲しいものだ……。



 結局新しい俺の席は後ろが紫乃になった。

 尚志と星宮は俺たちとは席は離れたがあの二人は俺たちみたく前後の席になっていた。

 嬉しいような、悲しいような……。

 あの二人は窓際の席で尚志が前で星宮が後ろ。

 ちなみに俺たちは廊下側だ。


 あー。冬は廊下側寒いんだよな……。 一人そんなことを考えていたら、


「いやー 近くになれて良かったねぇ〜。」


と紫乃。


「あー、そうだね」


「なんで棒読み……。ツンデレ?」


「いや、違うから」


 俺たちはふざけながらそんなやり取りをしていた。







 休み時間になり俺は尚志と教室の後ろ側で話をしていた。


「よかったな、星宮と近くになれて」


「ああ……。まぁな」


「?……。嬉しくないわけ?」


「嬉しいさ。ちょっとこの結果に驚いてるだけ」



「そーか。頑張れよ」


 俺は少し笑って答えた。

尚志にどういう風に見えたか分からないが、俺は尚志を応援すると決めたから。

 そんなことがあり、三学期は始まった。


久しぶりにあとがきを書きます。

あの席替えの前の会話のくだりはマジでフラグじゃないです。

それだけ言っておきたかったです。

読んでいただきありがとうございました!

では また次回。

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