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 思い出すのは20年前。終わりなき旅を続け、俺が辿り着いたのは東陣共和国。おそらく、この国と故郷に続いて長くいた場所である。

 20年前、あの国は貧しく、親のない子供が国中にあふれていた。その時、あったのが赤毛の少女と青髪の少年。

 成り行き上、剣の師匠となったわけだが、それが正しい選択だったのか分からない。出来ることなら、子供が剣を振り回し、人を殺すところは見たくはない。あんな苦しい想いをするのは自分だけで十分だった。

 彼女の為に、あの国を出ることになっても、あまりその国には未練がなかったが、あの少年たちのことが気になった。俺は彼らが一人前になるまで見届ける責任は果たしたが、それでも、彼らが道を踏み外さないか心配だった。

 だから、二十年ぶりの赤毛の少女の再会は嬉しくもあったが、会わす顔もなかったのも事実だ。俺は彼女に何も言わずに、あの国を出ていった。

 とは言え、あの国を出て、後悔ばかりしているかと言うと、そうでもない。あの国を出ることがなければ、俺はサーシャや三人の息子達、そして、彼女の面影を残した少女に逢うことはなかっただろう。

 こんな形であの国に戻ることになろうとは思いもしなかったが、それはそれで、嬉しい誤算なのかもしれない。

「珍しく嬉しそうな顔をしているわね?」

 聞き覚えのある声が聴こえて、振り向くと、

「サーシャか。何の用だ」

「用がないと、話してはいけないの?相変わらず、酷い夫よね」

「酷い夫で悪かったな。エンとレンの世話をしてたんじゃなかったのか?」

 下の息子達は身体だけは丈夫だったはずだが、村ではやっている風邪には勝てなかったらしい。仲良く寝ているそうだ。実は下の息子達も俺の弟子たちの結婚式に行く予定だったが、風邪をひいているのなら、連れて行くわけにもいかない。その為、彼女も結婚式には欠席するらしい。

 下の息子達は残念がるだろうが、俺としてはホッとしている。あの後、あの国がどうなっているか知らないが、嫌な予感がする。

「さっき寝たところよ。にしても、エンとレンが風邪をひいたのに、あまり心配してないようね?」

「あいつらはただの風邪をひいただけだ。安静にしていれば、すぐに治るだろう」

 どうやら、下の息子達は彼女の丈夫さを貰ったおかげで、滅多に体調を崩すことはない。親として、あいつらは親孝行な身体をしていると思う。

「あら?お兄ちゃんが体調を崩した時はいつも真っ青な顔をしていたのにね」

「………アレとあいつらは事情が違う」

 俺の髪と目を引き継いだ上の息子は俺の遺伝子を強く引き継いでしまったせいか、人の身体が許容できる以上の魔力を宿してしまった。代々、魔法使いの家系だったら、それでも持ちこたえることができたかもしれないが、彼女は魔法とは縁のない一般人であり、俺の家系も魔法使いはいない。突然変異が起きてしまったのか、身体に魔力を宿してしまった。その為、幼い頃は俺もよく体調を崩していた。

 だから、上の息子が原因不明で倒れた時にはいつ息絶えてしまうか、心配で仕方なかった。まあ、今は無茶無理をしても平気な身体になっているが。

「そうかもしれないわね。お兄ちゃんを見ていると、昔の貴方を思い出すわ。お兄ちゃんと青い鳥ちゃんを見ているとね。こう思うことがあるのよ。貴方が話してくれた“彼女”と貴方もそうやって、旅をしていたんじゃないかってね」

 青い鳥。本人は知っているのか、それとも、知らずにか、あの時、彼女が名乗っていた名前を名乗り、彼女がやっていたことを再現している少女。

 彼女とあの少女は似ている部分は多いが、一つだけ似ていないところがある。彼女はあまり人を信じようとしなかった。全てが敵であるかのように、世界に憎悪を向けていた。

 だが、あの少女は違う。あの少女は人を信じ、この世界を愛している。

 上の息子がその少女と一緒にいろいろなことをしていることは知っている。この国に根付く裏の存在である“執行者”と対立していることもあるらしい。

 それを知る度に、彼らの無茶ぶりにはハラハラさせられる。だが、止めるつもりはない。彼らの意思でやっていることを邪魔することはない。とは言え、助けるつもりもない。

 俺はただ彼らのしていることを見届けよう。そう、あの少女達の成長を見ることが出来なかった彼女の代わりに。


***

 東陣共和国。独特な伝統を持つ、由緒正しい国だ。俺達の国は魔法に力を入れているが、この国は武術に力を入れている。俺にとっては住みにくそうな国であることは確かだろう。

 目の前に、二十年くらい前と思われる親父の写真が貼られているのを見れば、息子の気持ちとしてはそこに住みたいとは思えない。しかも、親父はこの国で何をしたのか知らないが、懸賞金をかけられている。

「………これで、十枚目です」

 青い鳥はそう言って、若かりし親父の写真を眺めている。

「………」

 当の本人でもある親父はいつものカンカン帽子に、サングラスとアロハシャツを着ている。かなり浮いており、胡散臭そうに人々が見ている。とは言え、親父の装備道具を外してしまった後の展開が恐ろしくて、外すようには言えない。

 しかも、俺も魔法で髪と眼を栗毛色に変えている。これは入国する際、親父に真剣な表情で、髪と目を変えるように言われた為、仕方なく魔法を施したものだが、そうしておいて正解だった。

 朱雀さんが俺と親父を間違えるくらいなのだから、写真でしか親父のことを見たことがない人達は十中八九間違えることだろう。朱雀さん曰く、俺は20年前の親父そのまんまらしいので(身長は若干違うが)、危険度は本人である親父より、俺の方が高いのかもしれない。

 今、朱雀さんの結婚式に出席する為、東陣共和国に訪れているわけだが、来たのは俺と親父、そして、青い鳥である。お袋も本当は行きたかったらしいが、前日、エンとレンが風邪をひいてしまったため、断念せざるを得なかった。

 だが、事実、お袋がここに来なくて、正解だったかもしれない。親父がここまで有名人で、オバサマ方からは熱烈なラブコールを送られているところをお袋に見せたら、滞在中、何回夫婦喧嘩が勃発しているか分からない。

 それを分かっているのか、それとも、分かっていて尚、実行しているのか分からないが、青い鳥は若い頃の親父のポスターを何枚か入手していた。曰く、お土産として配るらしいが、それを聞いていた親父の表情が引き攣っていたのは気のせいではないだろう。

 その為、あいつのリュックからはポスターがはみ出している。

 朱雀さんが帰る際に、「あ、私の家の地図書いておくから、それを参考にしてね」と、渡されたものを出すが、どうやら、彼女は地図を書く才能がかなり欠けているようで、さっぱり分からない。これで、どうやって行け、と言うのだろうか?

 一方、親父はそんなものを見ずに、とある喫茶店に入っていく。俺達は親父の後に付いていくと、その店には客が誰もおらず、マスターと思われる屈強な白髪の男性しかいない。親父はカウンター席に座ると、サングラスを外した。とは言え、その喫茶店には人がいないので、親父の姿はマスターと俺達しか見ていない。一方、マスターは親父の姿に驚いた様子を見せていたが、

「………待っていてくれ」

 彼はそれだけ言って、そのマスターは喫茶店の看板を“開店中”から、“閉店しました”に変え、外から見えないように、カーテンを閉めていた。

 どうやら、彼と親父は顔なじみのようである。彼はカーテンを閉めた後、青い鳥の顔を見て、

「………君が青い鳥か。あいつの写真を見せて貰った時は驚いたが、本当に彼女そっくりだとは思わなかった」

 まじまじと見ていた。

「???そっくりですか?朱雀さんが言っていた自称・青い鳥さんですか?」

 青い鳥は不思議そうな様子を見せて、そんなことを言ってくる。一応、言っておくが、お前も自称だろうが。

「………ああ。とは言え、彼女は君よりもっと我儘で、世間知らずだったな。なあ、玄武」

 彼はそう言って、親父を見る。

「………あいつのことは終わった話だ。それより、あいつの地図では目的地にたどり着けるわけがないだろ。半ば強制的に招待したのだから、あらかじめ、地図を渡しておけ」

 親父は不服そうに言っていた。親父が愚痴をこぼすなんて、珍しいこともあるもんだ。そう思っていると、

「青龍は渡そうとしていたが、俺が止めたんだよ。そうでもしない限り、会いに来てはくれないと思ったもんでな」

 彼はそう言って、俺達の方を見る。

「俺の紹介をしていなかったな。俺は白虎だ。玄武と、お前達のところに乱入してきた破天荒な女の知り合いだ」

 よろしく頼むな、と彼は言うと、視線を俺に移し、

「それで、お前が玄武の息子で、黒犬だったか?どうだ?親父さんの人気ぶりは?」

 面白がっているような表情で尋ねてくる。

「………まさか、ここまで有名人だとは思っていませんでした」

 親父は自分の過去を話すようなことをしたことがないので、こんなことになっているとは誰も予想もしないだろう。

「ははは。そうだろう?なんたって、お前の親父さんはここでは英雄扱いだからな」

 彼はそう言ってくる。確かに、たくさんのポスター(懸賞金付き)が貼られていたので、かなりの有名人と言うことは嫌でも分かった。

「………親父が英雄ですか?親父、何をしでかしたんですか?」

 俺はてっきり、無銭飲食をしてお尋ね者になっていると思ったが、違うのか?

「まあ、いろいろとだな。これは本人から聞いた方がいいだろ」

 彼は意味深な視線を親父に送る。

「………そんなことより、青龍の家を教えてくれ」

 これ以上、自分の若い頃の写真など見たくはない、と親父はげんなりした表情を浮かべる。確かに、街中に自分の写真が貼ってあっては落ち着くこともできないだろう。

「それは町にとって必要とされているということです。私として見れば、羨ましいです」

 私はどんなに頑張ってもあそこまで有名になれません、と青い鳥は言う。まあ、目立つのが大好きな青い鳥さんはそうかもしれないな。何故か知らないが、お前のボランティアをするたびに、言いだした本人はなく、付添い人が有名になっているんだからな。

「だ、そうだ。確かに、この国はお前を必要としているのは確かだな。お前が消えた20年間、青龍が必死こいて、お前の代役をしていたんだからな。あいつが胃潰瘍にならなかったのが奇跡みたいなもんだ」

「俺はもともと根なし草だ。20年前は仕方なく、関わったが、本来、俺が関わっていいようなことではなかった。青龍がこの国を今まで守ってこれたのは本人がこの国を愛して、守りたいものがあったからだろう」

 それに、あいつにはもともと才能がある、と親父がそう言うと、

「………だそうだぞ?青龍。あの伝説の剣士様に褒められているぞ」

 白虎さんがあくどい笑みを浮かべて、中に繋がっているだろう入口の方を見る。すると、青髪の青年がそこから現れる。

「それは嬉しいことですね。玄武さんには褒められたことがありませんから、恥ずかしいですが」

「謙遜することはないと思うがな。お前はルーフェル王国の精鋭共を追い払っているこの国の守護者なんだからな。できれば、あの眠れる龍も倒してくれれば、嬉しいんだがな」

 あの男は好かん、と彼は言う。俺の国の眠れる龍と言えば、黒龍さんしかいない。あの人を倒せれば、英雄と言われても過言ではない。あれ?俺は何か忘れていることはないか?

「ごもっともです。あの人は自分勝手で、自己中心で、世界は自分の周りを回っていると勘違いしている男です。私も好きません」

 黒龍さんが聞いたら、反論しそうだ。青い鳥よ。それはお前も当てはまっていると思うぞ。

「ほう、青い鳥。君とは気が合うな。あの男の態度がどれも偉そうだ。イヴァラント姫と皇子の縁談の時、エイル国王陛下と現れたんだが、何だかんだでケチを付けてきやがった。皇子ほどの素晴らしい人物はいないと言うのに」

 白虎さんはそう言ってくるが、黒龍さんの気持ちも分からなくもない。彼にとって、命よりも大切な人と言ってもいいだろう。

 彼にしては姫が不自由ない暮らしをして欲しいのだろう。

「………シレン皇子はとても優秀な策略家であり、剣士としても、一流と聞いています。一度、手合わせしたいと思っていました」

「………そうなのか。俺が見た時は赤ん坊だったが」

 親父はきょとんとした表情で、白虎さんや青龍さんを見る。

「それはそうでしょう。玄武さんがシレン様にお会いしたのは20年前のことですから」

 青龍さんは呆れた様子で言う。それはそうだ。20年も経てば、人は否応なしにも成長する。まあ、例外と言う者も存在するが。

「それにしても、皇子と手合わせたいしたいとは、凄いこと言うな。皇子となれば、どんな凄腕剣士でも戦うのを躊躇すると言うのに」

 白虎さんはそう言うが、こいつは相手が国王陛下だと知りながら、本気で挑んだ猛者だ。例え皇子相手でも、手加減はしないだろう。

「………青い鳥と言えば、あっちの国での武道大会で、翡翠の騎士と互角に戦ったと言う仮面の女剣士の名前もそうでしたね」

 皇子も彼女と戦いと仰っていましたね、と青龍さんが思い出したかのように言ってくる。まさに、その本人です。

「ああ。お前が前に見せてくれた奴か。あのアイマスクが強烈すぎる少女か」

 白虎さんがそう言うと、

「………あのアイマスクは確かに異常でした」

 どうして、私はあんなものをしていたのですか、とこいつは独り呟いていた。まあ、こいつは魔力しか見えていなかったのだから、仕方ないと言えば、仕方ない。

「……俺はちゃんとやめろと忠告したはずだ」

 聞かなかったお前が悪い、と言い返すと、

「ムウ、貴方はいつも酷いことを言います。それを言ってしまえば、翡翠の騎士のアイマスクもどっこいどっこいです」

「それは本人も認めていることだろう」

 彼が迸るセンスを持ち合わせていなければ。

「………そうですか。朱雀から聞いた時はもしやと思いましたが、玄武さんが手ほどきでもしたのですか?」

「………勝手にあそこまで育っただけだ。俺は何もしていない」

 まさか、我流であそこまでの腕を磨くとは思わなかったがな、と親父は言う。確かに、我流とは思えない腕前だ。

「畑に種をまいたら、勝手に育ったみたいな言い方をしないで下さい。私はちゃんと素振りをしていました」

 だから、私の努力が実を結んだのです、とこいつは言う。それを言ってしまったら、ちゃんとした手ほどきを受けて、実にならない人たちに申し訳ないだろう。それはいわゆる才能だ。そう、並みの剣士では越えられない壁の、な。本人はそれに気づいているか、別の話だが。

「それに、私は貴方に言いました。剣術を教えてください、と。そしたら、素振りでもしたら、上手くなると言ったのは他ならぬ貴方です」

 青い鳥は不服そうに言う。

「親父、そうなのか?」

 確かに、それが本当なら、無責任なことを言ったことになる。

「それが本当なら、見損なったわ。私や青龍に剣術を教えてくれたのに、教えを乞いている少女をないがしろにするなんて」

 朱雀さんは喫茶店の入口から現れる。

「朱雀、馬車の手配はしてくれたんですか?」

「ええ。いつでも乗れる準備はできているわ。それよりも、どうして、断ったのか、理由を聞かせてもらおうかしら?」

 朱雀さんは親父に言い寄る。

「………お前達の場合は自分の身を自分で守らなければならなかったからだ。だが、この子は剣術を身につけなければならない危険性はなかった」

 お前達に剣術を教えることだって、不本意だった、と親父は渋々そう言う。そう言うと、朱雀さんは勿論、青龍さん達も黙り込んでしまう。

 彼らがどんな目に遭ったかは知らないが、確かに、青い鳥は比較的平和な世界で生きてきた。自分で突っ込んでいく以外を除いては。

「その言い方は酷いです。私が平和を謳歌していたような言い方です。私だって、危険な目に遭いました。毎日、いつソレが現れるか、びくびくと怯えていました」

 青い鳥はいつもに増して真面目な様子を見せる。青い鳥の言葉に一つだけ思い当たりがある。

 コンビクトにいた時、幼い青い鳥を夜這いしたと言うSSクラスの超危険な性犯罪者。

「幼い頃、私のベッドに忍びこんできた碧の髪に、獣のような金色の目。いつの日にか、彼を下した黒髪黒眼の男の人が夢に出てきてしまうほどの危ない人です。彼の所為で、私の平穏な生活が激変してしまいました。いつ、彼が私の前に現れ、私を襲いに来るか分からない、この生活を貴方達は分かりますか?」

 青い鳥が真面目にそう訴えると、

「それは大変だったわね。でも、大丈夫。そんな変態が貴女の前に現れても、玄武が倒してくれるから」

 朱雀さんは青い鳥をそう慰める。だが、

「………白虎、トイレを借りる」

 それを聞いた途端、その退治してくれるはずの親父が青ざめて、トイレに駆け込み

「………玄武さん、俺が先です」

 顔面蒼白した青龍さんもトイレに入ろうとする。一体、彼らに何があったのだろうか?

「………悪いな。どうやら、さっきの話で昔の古傷が開いたようだ。そっとしてやってくれ」

 白虎さんは苦笑いを浮かべる。

「一体、何があったんですか?」

「20年前、とある殺人鬼と対峙したことがあってな。その時、その殺人鬼の言葉を思い出しているんだろ」

「その言葉って何ですか?」

 青い鳥が恐る恐る尋ねると、

「『ああ、愛おしい。抱きたいほどに愛おしい。殺したいほど愛おしい。なんて、お前は強くて、殺したいほど愛おしいんだ』」

「………」

もし直接そんなことを言われたら、間違いなく、発狂する。と言うか、間接的に聞いただけなのに、俺もトイレに駆け込みたくなってきた。

「………貴方方の知る方はどうなったか知りませんが、私の知るその人は知人の話によると、お亡くなりになっているそうです」

 こいつはそんなことを言う。確か、帝王キュリオテテスが死闘の末に倒したんだったか。青い鳥の話を聞いた後に、その事実を知ると、彼が本当の英雄に見えて仕方がない。

「………そうなのか。俺達の方の奴もお亡くなりになっていてくれれば、嬉しいんだがな」

 あの男はどうやっても死にそうになさそうだからな、と白虎さんは言う。

「………何処にいるか分からない男の話はやめましょう」

 朱雀さんはそう言って、話を切る。確かに、そんな殺人鬼の話をしてもあまり意味がない。それどころか、二人ほど脱落者が出てしまっている。これ以上、その話をするのは危険である。

 彼らがしばらくの間帰ってこなかったのは言うまでもない。

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