プロローグ
お久しぶりの方はお久しぶりです。
チート主人公の方は少しお休みして、暫くこっちを更新していきます。
すみません
1人の男子高校生が、ガラの悪い3人に囲まれていた。
「おいてめぇ。俺たち今金に困ってんだよ。貸し手くんねぇーか?」
真ん中の男が男子高校生に問うと、他の後ろの男二人がニヤニヤと笑いながら頼むと言ってきた。
勿論高校生の答えはNO。その答えを聞いた男は、男子高校生の後ろを殴りつけ、脅すように言う。
「人がせっかくお願いしてんのに、何様だ?てめぇ」
「それはお願いではなく、脅しと言うんですよ。これ以上脅しても、僕には通じません。痛い目にあう前に帰ったほうが身のためですよ?」
その答えを聞くと、男3人が大声をあげて笑った。
「お、おい聞いたか?こいつ、俺たちを脅してきたぞ!」
腹を抱えて笑う3人を尻目に、男子高校生がその場を去ろうとした。
「どこ行くんだ!まだ話は終わってねぇーぞ!!」
後ろにいた手下っぽい男1人が男子高校生の肩を掴もうと手を伸ばした。その瞬間、男の手が燃え上がり、あっという間に体全体に広がった。
「なっ…て、てめぇ!!なんてことしやがった!!」
その言葉に男子高校生が振り返る。
「なんてことしやがっただと?俺は言ったろ?痛い目に遭いたくなかったら帰れって。それでも帰らなかったんだ、お前らが悪い。」
豹変する男子高校生に、男たちは唖然としていた。
「そもそも、俺が誰だか知ってて喧嘩売ってきたのか?もしそれならお前らの勇気はすごい。素直に褒めてやるよ。」
そう言い、男子高校生は右手の黒いグローブをとった。そこに描いてある紋章を見て、自分達がいかに愚かだったかを男達は悔い改めることになった。
「俺の名前は西郷湊人。この紋章が証だし、そして、俺たちは身を守る為なら殺人をも認められている。その意味、わかるな?」
その言葉で我に帰った男たちは、情けない声をあげながら、何処かへ立ち去った。
何故一介の男子高校生が殺人を認められているか。それは彼の家に理由がある。
簡単に言うと、彼の家は日本を古来より守ってきた魔法使いで、彼らに死なれたら日本が危うくなってしまう。だから、正当防衛なら殺してもいいよ。ということなのだ。
家に帰っている途中。何やら向こうから怪しげな男が歩いてきた。嫌な予感がしたので、結界を発動できるように準備する。そして、すれ違う瞬間。男が爆弾を爆発した。咄嗟に結界を発動したことによりなんとか生き残れたが、左目をうしなってしまった。だんだん意識が遠のいていく。そして、意識を失ってしまった。