表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

全力小説

マッチは幸せの炎

全力小説シリーズ第三弾!!

評判良かったら連載しよかな~作品です!!

マッチ売りの少女をちょい切ない恋愛ものに変えてみました!!


私は、養父に言われたとおりに仕事をしていた。

しかし、マッチは売れ残り、養父に怒られ、

完売するまで家には入れないといわれた。


今日は、素敵なクリスマス。

養父の家族は皆、幸せにパーティーをしているのだろう。

でも、わたしは寒い中、

売れるはずのないマッチを売り続けている。


「そうだ、マッチに火を点ければ少しは暖かいかも!」


どうせ、売れないし、どうせ家には入れてもらえない。

そう思った私はマッチに火をつけてしゃがんで

来るはずのないお客さんを待っていた。

マッチをつけるたび、温もりがあり、

そのたびに、さまざまなものを想像していた。


「最後の一本だ。」


山ほどあったマッチもついに最後になり

死んだ、母のことが走馬灯のように頭によぎった。

このマッチを摩ればそう長くない時間で私は死ぬ。

そう思うと涙が出てきた。

死ぬのなんか、もう怖くないと思っていたのに・・・

でも、安心している部分もある。

もう少しで、お母さんのところにいけると・・・


「よし、最後だ!」


そういきこんで、最後のマッチを摩ろうとしたとき


「あのーマッチありますか?」


「え?」


自分より、10歳ほど上と思える青年が

こんな路上で売っているマッチを買いに来た。

見た目からして、それなりに裕福な家庭。

涙流しながら売ったら、きっとすべて買ってくれると

思いたくなるまでの優しそうな人。

でも、私の元には、最後のマッチしかない。


「そのマッチ・・・いくらですか?」


「え、いや、これは売ってなんかないですよ。

 もう、ほとんど私が使ったので、ないです。」


せっかくのチャンスを棒に振ってしまった私は

もう、大号泣したくなるいきおいだった。

すると彼はハンカチを私の目にやり拭いてくれた。


「ダメですよ。女の子が泣いちゃ。

 やっぱり、女の子は笑わなきゃ。」


彼の優しさは、私には、痛かった。

きっとこれは、哀れんでいるのだと。

もう死ぬ私を、捨てられた子猫のように思っているのだと。


「キミ?おうちは?お母さんは?」


「おうちは、捨てられたから、もう帰れない。

 お母さんは、もう死んじゃった。」


青年は、少し考えながら、私の頭をなでていた。


「だったら、僕の家にくる?」


「え?」


その彼との出会いは、私の死を・・・

お母さんと会うことを許してはくれなかった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ