2-4 伝説?
またまたかなり遅い更新…
とうとう7月入っちゃいましたよ。
「黒いもの…?」
私は前を見た。すると、例の黒い影とやらがたくさん群がっていた。
「なんじゃ、あれ」
「さあ…私も分かりませんわ。あんなもの、どうやって抑えれば…」
そんなことを言っているうちに影はいろんな人を飲み込んでいく。これも、時間の問題だ。
「時間ないね」
「…分かってますわ」
分かっているけど。でも方法が思いつかない。なんでこんなときに私の才能ある脳は働かないのでしょう…
「うーん、じゃあ俺おとりになるから花音ちゃんなんとかしてよ」
「ちょっ…だってその方法が分からないんですもの!そうやって人に押し付けて…」
私が混乱しながら陽斗と話していると、父の声がした。
「花音、どうしたんだ…?」
「お父様…それが私にも分かりませんの…」
そして私は今父に頼ろうとして気づいた。
頼ってはいけない。これが私の力の見せどころよ…!
「何かしたほうがいいな。花音だけだとかわいそうだから…」
「いいえ、お父様。私とこの桐生だけでやりますわ。すぐに終わりますから、おまちになっていてください」
私は陽斗の腕をつかんで言った。父も驚いていた。
いつも私はお父様に頼ってばかり。こんなときぐらい、頼もしいところをみせなくっちゃ!
「とか言って花音ちゃん方法が見つかったわけ?」
ぎくり。そうだ。まだ全くといっていいほど方法が見つからない。
「俺、本で読んだよ。黒い影は小さい小瓶の中にしずめるといいって」
陽斗はあっさり、ポロっと言った。
「…それを知っているのなら早く言ってちょうだい!」
私は怒りながらも近くの食器棚をあさって手のひらにおさまるぐらいのガラス瓶を取り出した。
後ろで陽斗が今思いついたんだもーんなどとほざいている。
「じゃ、陽斗はおとりね」
「…ふ。りょーかい」
私たちはぱっとその場を離れた。陽斗は黒い影を魔法で外の広場におびき寄せ、家(城並だが)全部にバリアを張った。どこからこんなに大きなバリアが張れるのか…こいつは本当に天才だ。(花:まあ、私に比べたらまだまだですけどね☆)
私は陽斗の近くへ行き、黒い影の前に立って呪文を唱えた。
「漆黒の影たちよ、さあここへ!」
するとさっきまで普通だった小瓶が突然たくさんの光をはなち、黒い影をすっぽり包んだ。
「うぅ…」
ぽん、と音を立ててすべての影が瓶に収まった。
「はぁ、一件落着ね」
「だね」
私は瓶のふたを閉めた。陽斗も案外平気そうだ。
「「「「おおおお!さすが三城家と桐生家の子孫だ」」」」」
「「え?」」
そのあとのパーティは私と陽斗のパーティのようになってしまった。
私たちの周りにはたくさんの人。陽斗なんて美人さんばっかり。
なんであんなに囲まれてんのよ…
「花音ちゃんの周りだってイケメンばっかりじゃん」
陽斗に囁かれた。なっ…
ということでいろんな意味で伝説になった私たちの帰省。