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3-1  私と彼

今回は恋愛系にしましたw

これから恋愛に走っていくかもです(汗)

ある日の教室。私は4時間目が終わってふう、と息をつく。

「ねえ、花音」

お昼ごはんをもって私の隣にやってきたのは同じクラスの凛葉夏帆。この子はまあ、一応私と並べるぐらいの私が認めた友達。

「なによ」

「あのさあ、花音てこのごろ桐生くんとよくいるよね」

そして夏帆は情報網なのである。

「もしかして彼と付き合ってる?」

「…ばかね。そんなの、ありえないわ。私は自分よりできる人が好きなの。陽斗は…」

「はっ、陽斗って呼んでるの~!やっぱり何かあるでしょ」

しまったわ。こんな軽々しくあの人の名前を呼ぶなんて。

「いいえ、ちがうわ。今は、ノリというもので呼んでしまっただけよ」

「うそー。まあ、いいや。また今度聞くから」

そういって話は終わった。それで終わると私は思っていた。けど…


「会長、やっぱり桐生先輩と付き合ってるんじゃ」

「はあ?沖田までなんでそういうことを」

「ですが、有名ですよ。会長と桐生さんが恋仲なんじゃないかって。それにお似合いですしね」

沖田はそういいながら微笑んでいた。なんだか、祝福してくれているみたいに。

「ちがいますわ。あなたまで。全然お似合いでもなんでもありませんわよ」

どうしてこんなに根拠のないうわさが流れているのか…まったく、なんなんだか。



生徒会も終わり、私はまた一人残っていた。今日はいいことに陽斗がいなかった。

ぐーっと背伸びをしてペットボトルの紅茶を一口口に含んだ。飲み終わって帰ろうとすると廊下から足音がした。

-まさか…-

「あ、花音ちゃんまだいた。よかったー」

やはり、そうでしたの。

「陽斗…じゃなくて桐生、もう下校時間すぎてるわ」

「なんで桐生って呼ぶのさ。せっかく陽斗って呼んでもらえてたのに…」

彼はつんとそっぽを向いた。

「ただ呼んでみただけよ。大体、私とあなたはそんな、下の名前で呼び合う仲ではないですのよ」

ふと、夏帆が言っていたことが頭によぎる。

ー桐生とはどういう関係なのかー

でもそんなことを考えると頭がぼーっとして、くらくらする。なぜか全く分からないが。

「じゃあさ、俺らは今どんな関係なわけ?」

どういう関係?そんなの…分からない。あれ、なぜ分からないのだ?ただ単にライバルとか友達とかそんなものではないのだろうか。

「今日変なうわさ流れてるよね」

「…ええ、そうね」

「俺はそれでもいいかななんて思ってみたりして」

「!?」

私はびっくりして何も言えなかった。

「そんな驚くなよ。いや、だってね?花音ちゃんがすごい考えるからやっぱりそうなのかなって思っただけだよ」

ごめんな、と彼は私の頭をやさしく撫でる。こんなの、男の子にしてもらったことはない。

「そ。私は何も思いませんのよ。ただ、あなたのことは認めるわ。助けてくれたし…

でもライバルよ。私のほうが上だけれども」

「はいはい」

そうして陽斗はその場を去った。なぜ、いつものように寄り付いてこないのか。それを考えてしまう自分に驚いた。

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