前日談 選挙の余韻
※注意
・処女作の第一話です。文章が拙い上、展開が変、台詞がおかしいなどがあるかもしれませんが、温かく見守ってください。
・この作品はフィクションです。実在の人物、団体などとは一切関係ありません。
「新総理就任、おめでとうございます!」
秘書と党員達がそう言いながら、半ばドアを蹴破る勢いで党首執務室へとなだれ込む。
この党(国民進歩党)の党首にして新たに総理大臣になった男、高木正雄はその勢いに驚きつつ、胡蝶蘭の花束や甘茶などのお祝いの品を持って来た党員達に感謝した。
高木「ノックもされずにいきなりドアが開いたから暴徒でも入って来たかと思ってな。まあ君達からの贈り物はありがたく頂戴するが、次はしっかりとノックしてから入って来てくれないか?」
党員達を軽く窘めた後、高木は秘書である天城、そして党員達と現状を再確認した。
高木「とりあえず天城くん、明日から正式に内閣総理大臣になるにあたって政局を再確認したいんだが、ここに居る党員達にも一緒に説明をお願いできるかな?」
天城「分かりました。まず、前総理は度重なる失言と宗教団体との癒着が発覚し内閣不信任案が決議されました。」
高木「前総理の失言は野党の党首として聞いていたが、『お金に困る人間は頭が足りない』なんてよく言えたものだ。」
天城「ええ、賃上げが騒がれている中で到底容認できない発言でしたからね。しかも前総理は何が悪かったか分からず、内閣不信任案に全力で反対票を投じたようですが、党内からの離反も多かったようで、不信任決議は可決されました。しかしながら、前総理は内閣総辞職を頑なに拒み続け、周囲の反対を押し切って衆議院を解散し、解散総選挙に臨みましたが結果は大敗。与党だった自由国民党は議席を221議席中100議席近くを失う前代未聞の結果となり、公共福祉党と社会国民党との連立も解消されました。」
高木「そして君達党員や議員達、そして票を投じて下さった有権者の皆様のおかげで、我々国民進歩党は他党の失った議席を多く獲得できた。その結果、自由共和党との連立で議席が過半数を占めることができ、10数年ぶりに自由国民党以外の党に政権交代を行えた。これが今までの流れだ。党員のみんな、そして秘書の天城くん、改めてお礼を言おう。」
高木はそう言うと党員達と天城に向き直り、深々と頭を下げてお礼を言った。
「今まで本当にありがとう。そしてこれからもどうぞ応援をお願いします!」
その場にいた一部の党員からは「このタイミングで引退するのかと思った」と感謝の言葉を誤解する者もいたが、党員達は引き続き、新しく内閣総理大臣となった自分の党の党首を支えていく覚悟をするのだった。
果たして、新たな総理大臣を待ち受けるのは史上最大の国難か、はたまたバブルを凌ぐ発展か。
それは誰にも分からない。
どうなるかな・・・この作品。我ながら作ってて展開が読めない。まあ、この作品が黒歴史にならないように精一杯頑張ろう、そう思った深夜1時の自分なのであった。