第1章「我らの中の悪魔」
私の名前はハンス、現在27歳です。東京、イラナリの屋敷に住んでいます。私の物語は11年前に始まりました。過去に戻りましょう。
11年前。東京。人間のカレンダーで2065年。
「心の中で」 化学の授業…これは私のお気に入りの授業の一つですが…もうここに座っているのは飽きました。
先生: 「では、次の薬品を混ぜてください…」
私は先生と同じように混ぜました。
ハンス: 「先生、私はちゃんとやってますか?」
先生: 「硫黄とカルシウムを正しい割合で混ぜたら…」
「爆発」
ハンス: 「あああ?!」
先生: 「ハンス!爆発させたじゃないか!何回言えばわかるんだ、割合は1対1だ!どんな割合で混ぜたんだ?」
ハンス: 「先生が見せた通りにやりました。」
先生: 「ああ…わかった。座ってなさい、後で話そう。」
「心の中で」 くそ、アクムラ先生は本当にうるさいな、眠くなってきた。
そして、私は眠りに落ちました。夢の中で、私は虚無の中に一人でいました。誰もいません…いや、そう思っていました。
ハンス: 「もしもし?誰かいるのか?」 「心の中で」 まずは周りを確認しないと。
おそらく1時間が過ぎました。その時間は、何の時計もありません。虚無の中で。
ハンス: 「ハンス…」
ハンス: 「え?誰がここにいる?」
目の前に何か黒いものが立っていました。それは形を変え続けていました。
黒いもの: 「ハンス、手を握って。」
ハンス: 「え?お前が誰だか全然わからない。何だお前は!なんで俺が…」
黒いもの: 「手を握って。握って、握って…」
ハンス: 「まずはお前が誰か言え!それから握る!」
さらに3時間が過ぎました。そいつはずっと手を握れと言っていました。私の耐えられなくなりました。
ハンス: 「ああ、くそ、どうなってもいい。」
私はその手を握りました。手が触れた瞬間、私の体は黄色い炎に包まれました。私はパニックになり、何が起こったのか分かりませんでした。死ぬと思ったけど…
「バチン!」
ハンス: 「痛っ!」
黒いもの: 「ハンス、寝てたんだよ。しかも椅子から落ちた。」
ハンス: 「もうわかったよ。変な夢を見たんだ、ヒカワ。」
ヒカワ: 「そうか。で、あの…あれ?」
ハンス: 「どうした?」
ヒカワ: 「ハンス、君…君、燃えてる!」
ハンス: 「え?ふざけんな。どうして俺が燃えるんだ?」
そして本当に、私は燃えていました。ヒカワを見て初めて気づきました。
ヒカワ: 「あああ!何これ?!俺燃えてる!助けて!」
「ヒカワの視点」
ヒカワ: 「ハンス…何をしてるんだ?どこが燃えてるんだ?」
ハンス: 「お前、目が見えないのか?!俺は火に包まれてる!」
ヒカワ: 「実は、火は悪魔だけが見えるもので、悪魔だけがその力を持っているんだ。」
ハンス: 「ヒカワ、お前何言ってるんだ?火だと?悪魔だと?何のことだ?」
ヒカワ: 「悪魔、地球上の最上級の種族だ。彼らは人間の姿で秘密裏に人間の世界に入り込んでる。悪魔は“火”という信じられない力を持っていて、もし君がそれを見ているなら、君は悪魔だ。」
ハンス: 「君の言葉からすると、悪魔は私たちの世界にいて、そして彼らには火があるということだ。つまり、火は悪魔の特徴だということだ。火を見ることができるのは悪魔だけだとすると…俺も…お前も…」
ヒカワ: 「うん、私は中級の悪魔だ。君も今は悪魔だ。」
ハンス: 「俺…悪魔?」
その瞬間から、私の人生は変わり、ゼロから始まりました。