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君のためなら死ねる

これは小説習作です。とある本を開き、ランダムに3ワード指差して、三題噺してみました。

随時更新して行きます。

【お断り】「頼る、深い、誓い」の三題噺です。


(以下、本文)


オレ、何かに誓いを立てた事あるか?


いろいろ反省してみたんだが、思い当たるフシが無い。

誓いって、自分以外の誰かに対して行うものなんじゃなかろうか。

ほら、あれですよ、アレ。


「君のためなら死ねる」


いいねえ。

みなの衆、これを「若気の至り」とか「恋に恋してる」とか言っちゃあならねえよ。

こう言うの否定したら子どもが生まれなくなって、人類滅亡しちゃいますから。


「誰か頼りすぎてはいけないが、全然頼らないのもいけない」と言った職場の先輩がいた。

労働組合の世話役だった。至言だなあ。


もっともオレと言う人間は「誰かに頼るのは、そいつの人質になるのと同じである」(マキアヴェッリ)と言う言葉の方がしっくり来るんだが。


誰かと深い仲になる事をオレは拒否しない。抜き差しならない関係を持つ事から逃げるつもりはない。誓えと言われたら誓ってもいい。


だが「君のためなら死ねる」はちょっとねえ。


結果として、そうなる事はあるかもしれないが、望んで死ぬのはただの心中だ。

全ては成り行きなんじゃなかろうか。

オレはそれを拒否しない。決して後悔しない。

そもそも後で悔いるから後悔と言うのであって、やる前から後悔とは、おかしな話だ。


******


以上が何と、私が23歳の時に書いたラブレターの下書きである。


勉強ばかりの学生生活から解放され、恋を解禁されて肩に力が入っていたのだろうが、この下書きの、どこをどう書き直して切手貼って投函したのか覚えていない。

恋の結果が、どうなったのかは言わずもがなである。

いくら文学少女でも、こんなもの送り付けられたら、さぞやキツかったろう。

この場を借りてお詫びしたい。

申し訳ありませんでした。

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