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エーテルリウムの黄昏  作者: お茶どうぞ
25/91

25、グローザーペントヴァイパー討伐

グローサーペントヴァイパーは、10メートルを超える巨体の蛇の魔獣。

音に敏感で毒は持たないが、胴体だけで5メートル近くあり、その筋肉は剣を弾くほど硬い。動きも速く、通常のバスターソードでは標的を捉えるのも困難だ。鱗は鮮やかな緑色で通常の攻撃魔法では傷つかず、体当たりを受ければひとたまりもない。大口で牛ほどの大きさのものを丸呑みにするという伝説もある。討伐難易度はS級に分類される。


「ガルム、作戦はどうします?」

エルドリンが問う。


「装備上の問題はない。ただ、胴体が大きいので一刀両断は無理だ。何度も攻撃を避けつつ仕掛ける必要がある。ソフィアは今回は攻撃に参加せず、エルドリンには鎧を貸して体当たりに備えてくれ。ヒーラーが重傷を負うのは避けたい」

ガルムは慎重に答える。


「雷魔法で援護するつもり。体が大きく通りにくければ他のエレメントも使う。動きを鈍らせ、血液を凍結させる。ソフィア、光魔法で目眩ましを頼める?」

ソレンディルが提案すると、ソフィアは「了解しました」と頷いた。


「よし、準備開始だ」

ガルムの声で、ソフィアはエルドリンに魔法の"|インフィニティアーマー|"を装備させる。


その間、ソレンディルはグローサーペントヴァイパーの位置を確認。

ガルム、エルドリン、ソフィア、ナイトは清浄魔法で前戦闘の血の匂いを洗い流した。


ソレンディルから連絡が入る。

「グローサーペントヴァイパーは北5キロメートル。上空から追跡するので、そのまま進め」


四人と一頭は北に素早く移動。30分後、目標手前100メートルでソレンディルと合流する。

「相打ちを避けるため、接敵時に隠蔽魔法を解除。ソフィア、皆に強化魔法を」

頷いたソフィアは順に身体強化魔法をかけていく。


距離を詰め、25メートル手前で隠蔽魔法を解除。

グローサーペントヴァイパーはこちらに気付くが、ソレンディルの"サンダーイーグル"が束になった雷撃を体に叩き込み、動きを鈍らせる。


通常の蛇との違いは三つ:


硬質化した鱗で斬撃が通りにくい


分厚い胴回りの筋肉が固く断絶が困難


鎌首を起こすと死角ができる


ガルムは経験からその弱点を知っている。

雷撃の援護を背に、バスターソードを肩に担ぎ鎌首の死角に走り込む。


エルドリンは風の精霊の力で高速移動し、先に到達。

強い踏み込みで刀を振るい、鱗を貫き筋肉に深い傷を刻むことに成功する。


ガルムはバスターソードを振り下ろし、傷口から炎を噴き上げさせた。

グローサーペントヴァイパーは体の内側から焼かれ身をよじる。


ソレンディルは"アイススピアー"で多重攻撃を仕掛ける。

巨体に効果は限定的だが、動きをさらに鈍らせる。

蛇は鋭い動きで体当たりし、エルドリンを丸呑みしようとするが、回避される。


ソフィアは杖を掲げ"ファイヤーボール"を発動。数十個の灼熱弾が体を焦がし、ついにダメージが通る。


ガルムはヒールを受けつつ立ち上がり、タイミングを見計らって再び突撃。

エルドリンは既存の刀傷を狙い、刀を深く差し込む。筋肉を切り裂き傷は1メートルに達する。

ガルムのバスターソードが振り下ろされ、胴回りの半分に深い刀傷が刻まれた。


ソレンディルは氷の塊を集中させ、傷口から生やすように"アイススピアー"を追加。

さらに"ファイヤーボール"で傷を広げ、凍結魔法をかけると、全身が銀色に変色し、ついにグローサーペントヴァイパーは絶命した。


戦闘終了後、ガルムが声をかける。

「怪我はないか?」

「体当たりで少し負傷したが、ソフィアに直してもらった。もう大丈夫」

笑顔で答えるガルム。


エルドリンは刀を鞘に納め冷静に言った。

「それでは後片付けをして、次の標的に向かいましょう」


ガルムは、エルドリンの剣速と精密な切り込みに感心し、ソレンディルは巨獣相手でも動じないエルドリンに呆れていた。


「後2つだな」

ガルムが言うと、皆頷いた。


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