表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

爆縮と体温の機知(7)

役立たず

役立たずが

役立たずらしく

擦り減っている

何かをやっている人間の

擦り減り方とは違っているのだ

底の方にある虚無感で作り上げた

別の自分が

何にもならない自分を

押し付けては引き摺り

大根おろし器の上にある大根みたいに

一人消え

一人消えと

無限に繋がっているのである


屑になったポリゴン体は

立体的な塵となって

底に溜まり

それを纏めて人型にしていく

あの列に並ぶのだ

何の厚みも無く

また元通りに帰る

生まれたことに気づかず

生まれたことを実感した頃に

屑となっている

一言も発せずに終わり

並び歩く以外に

何も行動をしない

考えていないのだ

データが無いのでは無く

塊を弄ぶことを拒否しているのだ


光の屈折と季節の熱

組み替えないサイクルと

基準になっている時間は

人間が思い付いた魔法という形に

非常に近くて

その中で生きている

その内で暮らしているのが

常に魔法を使っているのと同じだ

それを誰も気づかない状態は

何処かで笑うしかないものである

理解したことが魔法にならないのなら

魔法使いは

魔法を使っているという感覚が無い

使っている状態とは

それを理解している状態である

理解していなければ

使えないのと同じであるからだ


知らない物が

勝手に動いている

全てを理解する人は居ない

だが

理解しない部分があるのであれば

それを理解している人で担保している

集合体とはそういう形である

何も知らない人間は

基本的に役立たずだろう

何かを知ることすらしないのは

自らを役立たずにしたいのと同じだ

役に立たないことを

目標にしている

役に立たないことを

目指して生きている

人類が作った

最大に贅沢な目標である








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ