悪夢の始まり
(嫌な予感しかしないなぁ、、周りの奴らもそっぽ向いてるし肝心の正喜は探索に出かけちゃってるし、、いや本当にやばいぞ。)
「いいから来いよぉ〜楽しいことしようぜぇ」
豪鬼は汚い笑みを浮かべながら夜葉を無理やり連れて行こうとする。
「遠慮しとくよ。俺を抜いて楽しいことしてきてよ、俺はやることがあるからさ」
まぁ、やることなんてないんだけどね。
「あ?ゴミスキルのくせに俺には向かってんじゃねぇよ。殺すぞ?」
そういうと豪鬼は俺を引っ張る腕に力を込めた
《魍魎の頂点:鬼化》
豪鬼は何かを唱えるとその姿を一変させ、元々図体がデカかったのが3倍ほどに膨れ上がった。
その姿はまさしく《鬼》である。顔は見てるだけで腰が抜けそうなほど恐ろしく、体は筋肉の鎧で覆われていた
『夜葉ぁ!イキがってんじゃねぇゾ?ゴミスキルのお前じゃ神、、いや鬼スキルをもらった俺には勝てネェ!一生かかってもナァ!ギャハハハハッ!』
(やばいやばいやばい!ってかでかくなりすぎだろ!軽く俺の家を超してるぞ!?)
『チッ!MPの消費が激しいナ。もう終わらせるカ。』
豪鬼はそういうと手をデコピンの形にして未だに声も出せない夜葉に近づけた
(そんなの食らったら俺死ぬぞ!なんとかして逃げなきゃ!動け!俺の体ぁ!!)
『じゃあナ。ゴミ!ギャハハハハッ!』
「あ、、ぁあ、、やめ、、」
ーーーードゴッ
そこで意識が途絶えた。
最後に聞こえたのは豪鬼の汚い笑い声と
スッと透き通るような可愛らしい声だった。
『んあ?頭が吹き飛ぶくらいの威力はあったはずだガナァ?まぁいいヤ。気絶で済んだことを後悔するほどこき使ってやラァ!ギャハハハハッ!』
豪鬼のMPが切れるまでけがわらしい、ノイズが混ざったような汚い笑い声が辺りに木霊していた。
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