夜はこれから
「っ!そこに誰かいるのか!?」
時間は深夜、ジャングルでは辺りを照らすのは月明かりだけで、他の光源は一切なく、まさに一寸先は闇であった。そのためそこにいるのが動物なのか人間なのか、はたまた魔獣なのか区別をつけるのは難しいことであった。
(ヤベェ、、、どうしよう、、すげぇ威圧感)
《火属性魔法で自分を照らせばいいんじゃないんですか?》
(その手があったか!よし早速、、)
《火属性魔法:灯火》
ふわっと淡く弱々しい火が顔の前に現れる。
この世界の「魔法」とういのは決まった技があるのではなく、レベルの範囲内ならば応用がきく。
強くイメージを持ち、技名を決めればそれは技として成り立つのである。
火属性魔法を使い、自分の顔を照らしながら夜葉は囁くように、なるべく自分は弱いと思わせるように話しかけた
「怪しいものではないですよ。僕は、このジャングルで迷子になってしまって、、歩き回っているうちに日も暮れてしまい、ここで野宿をしているのです。何かお困りのようですがどうしたんですか?」
夜葉は日本人特有の若干な人見知りと最初から低い腰で話しかけた。
「あぁ、、、そうか、、たしかに考えてみればこの灯籠の巨木に近寄れる魔獣なんていねぇからな、、盗賊にしたってここは冒険者が多く立ち寄るんだ、、少しでも考えれる脳を持ってればこんなところにいねぇか、、おっとさっきの質問の答えだがな、、ちと魔獣にやられてよ。グレーターウルフっちゅう魔獣なんだが、一体でも厄介なんだが群れで遭遇しちまってな、、このザマだ、、笑えねぇ」
どのザマだよ!暗くてなんも見えねぇよ!という夜葉のツッコミは声になることはなく、しんみりとした空気に耐えられなくなったのか男たちの中の1人が少し前に出てきた。
「ッイテテ、、そんなことよりも早く休憩しよう、、痛くてしょうがない、、、」
「あ、じゃあ今火を焚きますね!」
そういうと夜葉は乾燥した枝を集め始めた
《ご主人、この人たちに色々話を聞いた方が今後のためですよ》
そう注意を促すが夜葉は湧き上がる高揚と歓喜に飲まれ全く耳に入ってなかった
(うぉぉお!すげぇ!暗くてよく見えなかったけどめっちゃファンタジーだ!冒険者とか言ってなかった!?ヤベェ!興奮する!落ち着け〜俺〜ここで変な行動をとったら怪しまれるぞ〜)
《はぁ、、、本当にご主人はお子様ですね、、呆れて物も言えませんよ、、、》
夜葉は慌ただしく木の枝を集め、その間に冒険者を名乗る3人組はその焚き火の周りに腰を下ろした。
「ふぅ、、そろそろいいかな、、よし、火を起こそう!《火属性魔法:火の粉》」
十分に乾燥した木の枝であれば、火を起こすだけなら火の粉でも十分足りていた。
初めは少し赤いくらいだったが、夜葉が息を吹きかけ、枝を調整していると瞬く間に火は大きくなって行った。
「何から何までやらせてしまい、申し訳ないな、、」
「いえいえ!気にしないでください!」
よっし!掴みは順調、、この世界についてほとんど知らないからな、、教えてもらおう、町の場所とか方角とか知りたいな、、というか連れて行ってくれないかな、、その方が楽なんだけどなぁ、、
ちなみに言っておくと、《》の声の名前はまだ出てきていません。
そして《》の声は他人には聞こえません。
読んでくれた方、ありがとです!




