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 チクッと胸が痛んだ。

 それを隠すように、キシに抱きついた。

「…分かったわ。でも…なるべく長生きはしてね?」

「当然ですよ。アナタの為に、生き続けて見せますよ」

 キシは優しく抱き締めてくれた。

 …ああ、でも気付かれてしまったんだろうな。

 サガミ先生の温室には、殺された人間の残骸があった。

 どうやら先生は料理教室で料理をした後、温室の野菜の肥料に残骸を使っていたらしい。

 キシと共に温室を訪れた時に、アタシは気付いた。


 ―死体の匂いに。


 だからそこの温室は、こちらで押さえた。

 野菜も全て、取っていた。

 アタシが食べる為に。


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