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 キシは立ち上がり、ハシゴの方を向いた。

「カミナ」

「…はい、坊ちゃま」

 ハシゴを上って来たのは…カミナ先生だ。

 …どういうこと?

 どうしてキシは、カミナ先生を呼び捨てに…しかもカミナ先生はキシの事を「坊ちゃま」って…。

「紹介が遅れて申し訳ありません。カミナはボクの付き人なんですよ」

 キシは気まずそうに、カミナ先生を見た。

「付き…人?」

「ええ。ボティーガードの役目もあります。父がわざわざ講師にまでしまして…その、ボクの意思ではなかったのですが…」

「キシ坊ちゃまは悪くありません。なので、どうかお許しを」


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