hope
人の願いを聞き届け、叶える存在、hope。
人の願いを叶える彼らが叶えられる願いは一生に一度だけ。
彼らのほとんどは人に憧れ、人になりたいと願う。
そんなhopeの中で一人、望まず人となった少年がいた。
ただ一つの願いを遂げられなかった少年はやがて──
hopeに伝わる悲しく、恐ろしい伝承が現実になるのを防ぐため、少年の友だったhopeの少女は歌う。
彼の"願いが叶うこと《しあわせ》"を想って──
きらめきたいよ
沈みたいよ
居もしない神様に祈った
朝 眠って、夜 起きて
光を知らないまま 私は
闇の中 獣道
手探りで歩き出す
矛盾の中で苛立ちながら
抗うこともできずにいたの
向かい風に流されてく
心 引き裂かれて
混沌の向こうへ
揺らめく太陽
沈む太陽
明日などないよ、と
言うように見えて
祈るため 生まれてきた?
くだらない問いなんて、もうやめて!
もう 傷つけないで
お願い
冷め冷めとした夜に
風 吹き荒れさせて貴方は
夢という名の呪縛から
解き放たれたいと願う
届きそうだから、手を伸ばしたら
触れ合うことも叶わず 落ちた
見下ろす貴方に表情はないけど
その眸に光った
涙は見えた
手放したくないものはないよ
そう笑ってた表情が寂しげに見えて
闇の先 何があるのか?
見つからない答えなんて、探さなくていい
気がつけば空 霞んで
風もなく 冷たくて
訳もなく 虚しくて
出口のない闇の中で
見つけたんだ
一つの願い
輝きたいよ
沈んでもいい
居るのなら神様、お願い……
明日など来なくてもいい
一瞬だけ輝く力 ください
どうか……私に慈悲を
きらめきたいよ
見えなくていいから──
きらめきたいよ
沈みたいよ
居もしない神様に祈って……
原作は「静寂の破壊者」という思いつき作品。歌ばかり考えていたために話が全くないという残念な作品。
けれども、歌は友人たちには好評です。