いつか僕が消えたら
彼は自分の名前を探して他人の名を借りるアンデッド。
アンデッドになる代わり、人の心を縛る名前から、人を救う役目を与えられていた。
彼に、生前の記憶はない。
だからだろうか。
彼は自分の名に恋い焦がれているように見える。
思い出せない彼自身の名に、縛られているように思う──
これは中学時代から書いてきた話で、ちょうどなろうというサイトを見つける直前に完結した作品のテーマソングです。
イメージソングは別にありますが、こっちの方が好きなので載せます。
バラードです。
いつか 僕が消えたら
君は覚えていてくれるだろうか
いつか 僕が消えたら
君は忘れてしまうのだろうか
思い出じゃなくていい……
せめて、名前だけ覚えていて
いつか 僕の右手に
君の左手を重ねていたね
いつも 僕が呼んだら
君は笑って答えてくれたね
思い出より愛しかった
僕の名を呼んだ 君の声が……
名前を忘れないで
それが僕の願い
僕が消えたとしても
その名前を消さないで──
いつか 僕の右手に
君の左手を重ねていたね
いつか 僕の言葉に
君が答えずにいたこと あったね
聞けなかった答えを
もう一度だけ、と
求めている……んだ
いつか 僕が消えたら君は覚えていてくれるだろうか
いつか 僕が消えたら君は忘れてしまうのだろうか
思い出じゃなくていい……
せめて、名前だけ覚えていて
覚えていて──
貴方の名が永えに刻まれますように──