第十話 ラストデート、テイクオフ
ディックマグナム ミサイルアーミーのキャタピラー修理。
アクスとイーグルのマグナムの機体整備の為、1週間ほど、
オーストラリア滞在する事となった。
アクス達は、オーストラリアの戦いの功績が認められ、
アクスは大尉、ディックとイーグルは中尉に進級した。
「明日は私の誕生日よ。」
ミレーユはアクスと夕ご飯を食べている。
「まさか、オーストラリアで誕生日迎えるなんてな。」
「誘拐されたり・・・・色々な事がいっぺんに起こりすぎて
誕生日が明日だなんて、さっきまで忘れてた」
「明日出かけよう!次はいつ会えるかわからない」
早朝、
アクスはミレーユと軍のジープで荒野を走り出した。
「見て、綺麗エアーズロック」
エアーズロックは朝日で照らし出されていた。
「綺麗だ」(3日前まで戦場だったんだな)
オーストラリアの荒野を走り続けた。
ミレーユは帽子が飛ばないように、片手で頭をおさえていた。
アクスはコアラが飼育されてるセンターに車で向かった。
そして、ミレーユはコアラを抱っこした。
「爪が痛い、ごわごわしてるわ。早く写真を撮って!アクス!」
カッシャ
(コアラ大佐・・・・)
アクスはお土産売り場で、あるものを見つけ購入した。
その後、海岸線沿いにジープを走り、海が見渡せる眺めの良い
レストランへ入った。
「この海老美味しいわね。あれ、どうしたのアクス真剣な顔して」
「・・・・・」
アクスは海を見て遠くを見ていた。
(色んな事があったもんね)
「・・・・・」
「この・・・戦争が終わったら、結婚して欲しい」
「・・・・・?!」
「い、嫌なのかい」
ミレーユは泣き出した。
「違うの、嬉しくて、嬉しくて泣いてるのよアクス」
「今は、時間がないからこんな物しか渡せないけど、戦争が終わったら、ちゃんとした本物買うから」
アクスはコアラセンターで買った、おもちゃの指輪をミレーユの指にはめた。
「ありがとうアクス、わたし・・・本物なんかいらない、
ただ、生きて、生きて帰ってきてアクス、それだけは
約束よ・・・・・」
アクスとミレーユは沈みゆく海岸の夕日を背に抱きしめ合いキスをした。
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アクス達は、宇宙へ行く為、中国のロケット発射台へ輸送機で向かうこととなった。
ミレーユはアメリカへ戻る為、空港まで見送りにやってきた。
シドニーの空港内
「このーガキが将軍とは」
「女!土産売り場はどこだにゃー案内いたせ!」
「迷子センターはあっちよ。ぼくちゃん」
「マロは迷子ではないデスにゃー土産を買いたいですにゃー聞いているのですかにゃー・・・」
「いいなぁアクスはあんな可愛い子が幼馴染しかも!彼女でプロポーズー
までしちゃったんでしょ。ぼくなんて・・・ぼくなんて・・・誰も・・・・」
ディックは独り言をいった。
イーグルはミレーユに話しかけていた。
「君のためなら僕は死ねる。スカイラブデートでもして・・」
「みんなで記念写真撮りましょう、アクス~こっち来て~」
「俺の愛のささやきが効かないなんてフッ」
ディックとイーグルとアクスとミレーユとハーン将軍は記念撮影をした。
「皆さん、すごく楽しかったわー。戦争が終わったら遊びに来てね~!」
「アクス、愛してるわー」
ミレーユは手をふりながら空港内の出発口へとハーン将軍と向かった。
「しかし、アクスちゃんはミレーユちゃんがあんなに美しすぎるのに
あげたものが、おもちゃの指輪とおもちゃの貝殻ブレスレットとわw」
「今回は時間がなかったんだよ。うるせーな」
「僕たちもそろそろ、行かないと」
「また、中国ですかぁ。違う国に行きたかったDAYす。」
アクス達はマグナムの機体とともに軍の輸送機に乗り込むのであった。