第一話 アクスからの手紙、ホワイトハウス
アメリカ ミレーユの家
ミレーユのもとにアクスから、写真付きの手紙が届いた。
「これが、長崎で話してた小心者ディックとお調子者イーグルね。
ほら、見てアインシュタイン」
「ミャーー」
【親愛なるミレーユへ アジアの戦いが終わったことは、知ってるだろう。
今、オーストラリアへ向け、移動してるんだ。俺専用のマグナムに乗ってるんだぜ。
すげぇだろう。手袋有難う。オーストラリアは夏なんだ。ごめん、もう少ししたら使うから。
早く、この戦争が終わって、君に会いたい。 愛してる。 アクスより】
(また、幼馴じみの3人で仲良く会いたいよ。
???「おい、こら!こっちへくるにゃ!」
???「おーよしよし、マロは猫が大好きですにゃ~」
「フギャアア!フギャアアアア!」
猫のアインシュタインはハーン将軍の顔を引っかいた
「うぎゃああ。こいつめ!」
「将軍、猫が怯えています。」
「マロに向かって何という振る舞い!おい女、この猫を今日の料理として出せ!」
「この子、どんな風に育てられてきたの!できるわけないでしょうが!」
「この鬼女め。反逆罪ですにゃー。誰か。誰か。ひっ捉えるにゃー」
しかし部屋には、猫とミレーユしかいなかった。
「はぁー」
(1ヶ月も面倒見なきゃいけないなんて。)
ミレーユは、ハーン将軍の受け入れ先が見つかるまで、面倒を見る羽目になっていた。
◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■
マーシャルとバーバラはアメリカ、ホワイトハウスに来ていた。
「傭兵の私がホワイトハウスに入れるなんて、夢だわ。」
「大統領から、呼ばれるなんて、何かあったのか。」
マーシャルとバーバラは大統領室へ入った。
大統領は笑顔で迎えてくれた。
「君がマーシャル君かね。君の父上とは、軍の時代に親友だったんだよ。」
「父と同じ軍だったんですか?」
「私はその頃、君たちに何もしてあげられなくて、影ながら応援していたんだよ」
「父は何で殺されたんでしょうか」
「・・・・父上は和平交渉を進めていたのだ。」
「えっ、火星のテロリストに」
「表向きは、そうなっているが内部の者の犯行かもしれないのだ。」
(火星軍と内通してるものがいるんだな)
「この、オーストラリアの戦いが、火星軍の勝利となったら停戦交渉をするつもりだ。」
「火星軍と交渉をして欲しいとのことですか?」
「そうだ。水面下で、気づかれないように頼む。これ以上無意味な戦争を終わらせたいのだ。」
「かしこまりました。」
「・・・・・!」
(何が無意味なの!私には両親、友達を殺された!停戦なんて許さないわ)
バーバラの心は熱く燃えたぎっていた。