第一話 兄からの手紙、長崎へ
ミレーユの家に兄から手紙が届いた。
ミレーユは手紙を読んだ。
【ミレーユ、兄は元気だ。現在任務中の為、詳しいことは書けないが
アジアにいる。そういえばこないだアクスに偶然あったよ。彼は、とても
元気そうだった。お土産に日本の扇子を送ります。 兄より】
(ヨーロッパの戦いでアクスと会ったのね。次はアジア、ハーン将軍
と戦うのねアクス)
ミレーユは扇子を開けると長崎で会えとの文字が書いてあった。
(兄は私にアクスと会って欲しいんだわ。15年も経っていて私の事をわかるかしら)
その頃、アクス達のハンガリー陸軍拠点にアクス宛に扇子が届いた。
(名前は知らないが、この住所は15年前、事件のあった。アメリカ、マーシャル宅)
扇子には長崎と書いてあった。
(マーシャルはハーン将軍と一緒のはず、会えるはずがない、ミレーユ君が来るのか!)
日本は今回の戦争では中立な立場をとっている
がスパイの情報交換の場所でもあった。
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アクスはマーシャルからの扇子に書いてあった、長崎をもとに日本へやって来た。
空港で入国審査が終わり、荷物を引き取り所で見知らね男に話しかけられた。
「アクス様ですね。マーシャル様より伺っております。こちらへ」
「ずいぶん手回しがいいな。」
「我々はマーシャル様の後方支援をしてるものです。」
「長崎までどうやっていくんだ」
「専用のヘリがございます。こちらへ」
アクスは車に載せられ、ヘリポートから長崎へ飛んだ。
長崎のヘリポートには女性が待っていた。
(ミレーユなのか、ずいぶん大人になったな。当たり前か)
「アクスね。すごい筋肉、軍人さんだものね」
「そ、そうだよ。15年ぶりか」
ミレーユ「・・・・・」
アクス「・・・・・・」
男「食事の用意が出来ています。どうぞ、こちらへ」
アクスとミレーユは旅館へ案内され。温泉やしゃぶしゃぶ、お刺身など
堪能した。
「兄は、近々クーデターを起こすのではないでしょうか。」
「えっ!そう言ってたのか」
「このタイミングで二人を会わせてきたという事は・・・」
(何かあったら俺を頼れという事か)
「ごめんなさい。勝手な憶測で、しゃべってしまって。兄は特に軍事的な事は
機密事項なので、手紙にも何処にいるとも書けないんですよ。」
しばらくアクスはディックやイーグルの事をミレーユは看護大学の事
など話した。
「ミレーユ様そろそろ、帰りの飛行機の時間です。」
「アクスはこの旅館でしばらく休暇してね。またきっと出会えるわ」
「貝殻のブレスレットしてくれていたんだ」
ミレーユは涙を貯めながらアクスの唇にきすをした。
アクス「?!」
「さようなら。また会う日まで」
ミレーユは車に載せられ、旅館を去っていった。
アクスは唇に余韻を残したまま。布団に入ったが
マーシャル、ミレーユの事を考え眠れない一夜を過ごした。