第三話 象の部隊、勝利の宴
ハンガリーでの戦いが開始された。サーベルタイガ部隊が
雄叫びとともに突進してきた。その後に象の部隊が続く
マーシャルはバーバラと共に山の高台から双眼鏡で戦場を見ていた。
「あれが火星軍のアーマドコアか」
「今回の戦いには大佐は参戦されないのですか」
「先ほど司令があって、象の部隊に傷ものにされてはかなわないと、開発部よりストップがかかった。
今回は様子をみて次の戦いからだな。」
「上層部は保身のことしか考えていないんですね」
「確かに。象の部隊はなりふり構わず、踏み潰すからな!おっ早くも。
火星軍のアーマドが上空に放り投げられたぞ」
ハンガリーの戦い
ハンニバル将軍は巨大な機獣象に載っている。
「ぐわははは!踏み潰してくれるわ」
「うわっぁあああ。巨大な足が迫って」
火星軍のアマードコアは踏み潰された。
ボーーン
「象の部隊は牙で突進。敵味方関係ない、蹴散らせ!」
「うわっぁああ」
地球軍のサーベルタイガは牙で上空に放り投げられた。
地面に叩きつけられたサーベルタイガは大破した。
どカーン
「邪魔するやつはひき殺す。邪魔しないやつも、踏み殺す!」
ハンニバル将軍率いる像の部隊は一直線上に敵味方関係なく突進
破壊していった。
「いったん引き返す。撤退しろー」
ドミノ軍曹が撤退司令を出した。
「無茶苦茶すぎる!」
「時には撤退も必要DAYす」
「ハンニバル将軍の勢いが凄すぎて
軍の士気が落ちてしまった。仕方ないな。」
アクス達はルーマニアへ撤退、拠点を構えた。
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火星軍はルーマニアへと敗走し、ハンガリーの地球軍に拠点は
大いに勝利に湧き上がっていた。
ハンニバル将軍はワインを片手に酔っ払っている。
目の前にいるマーシャル大佐は冷静であった。
「ぐっっはっはあああ。あの火星軍の逃げまどうさまといったら!愉快愉快」
「さすが将軍。素晴らしい戦いでした。」
「であろう、であろう。軍の本部に早速報告するが良い」
「かしこまりました。失礼致します。」
「宴じゃ。今宵は騒ごうぞ!」
マーシャルは司令室から外に出た。
草原が広がる。空気はすみわたっていた。
赤いドレスのバーバラが待っていた。
「大佐、あんなに言わせ放題で いいんですかい!」
「本当は忠告をしておきたかったが、やめにしたよ。」
「同じ戦法は次は使えないよ!」
「向こうも今回の敗戦で学習しただろう。バーバラ次の戦いに出てくれるか!」
「お前のために専用のアマードマグナムを調達させた。」
「大佐のためなら喜んで、やらせていただきましょう」
大騒ぎする軍事拠点の明かりをバックに
ハンガリー平原の空気は澄み渡って星空は
綺麗だった。
マーシャルとバーバラは抱きしめ合いキスをした。
「大佐の言ってたアクスって坊や今回の戦いにいるはずだよ。」
「月で会ったか」
「向こうから会いたいって行って来たんだよ」
「運命ではないな宿命だったんだろう」
「真っすぐでいい子だね」
(こんなにも早く会うとは、宿命の星が互いに引き寄せあっているだろうか)
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火星軍のルーマニア拠点
アクスとディックとイーグル達はアマードコアの載って
大きなスコップで土をかき出している。
「穴掘り、穴掘り、楽しいなぁ」
「なんて古典的、戦法なんだ」
「おかあちゃーんの為なーら。えんやこら!どっこいしょ!」
「イーグル!歌うな!うるさいよ!」
アマードコアを使っての穴掘りは夜通しつづけられた。