表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
継母と義妹に悪役令嬢と言われたので、しっかり務めたいと思います!  作者: 穴澤 空@コミカライズ開始/ピッコマ連載完結!掲載中


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

8/14

8 グァミルア伯爵令嬢に期待してしまいますわ

 すでにシェリールルは、彼女に王太子妃の座を渡す為のチェックに入っていた。婚約者を交代するということは、未来の王妃の交代をするということ。シェリールルとしては、王太子妃教育を始めて二年程度なので、そこは今の段階であれば、交代したあと十分に挽回できると思っている。


 だが、もともと公爵令嬢としての、つまり高位貴族としての教育は幼いときから受けてきたシェリールルと、中位貴族のエルデアールは学んでいる教育が異なるのだ。そのギャップをどの程度本人がカバーできるのか。


(まぁ、それでも婚約者となれば努力してくれるわよね、きっと)


 シェリールルは、自分が解放される為であれば、物事を楽天的に考えるようになった。この二年、王太子のくだらない嫉妬やわがままにも付き合いつつ、王太子妃教育を受けるという苦痛を受け続けてきたのだ。このくらい楽天的な方が、シェリールルにとっては良いのかもしれない。


 シェリールルとアンヌは、他の参加者にも紹介され、挨拶を交わす。

 他に招待されている令嬢は三名。いずれもグァミルア伯爵家と同じ派閥の令嬢で、同じく伯爵家、伯爵家、そして子爵家だ。

 伯爵家が三人揃うことになるが、その中で一番家格が高いのがグァミルア伯爵家で、筆頭伯爵家とされている。伯爵家の令嬢でも、筆頭伯爵家であれば、王太子妃になることはそこまで難しくはないだろう。


 実際、現在の王妃は伯爵家の出だ。


 当たり障りのない会話を続けていると、不意にエルデアールが子爵家の令嬢に目配せをした。


(あら? 何か始まるのかしら)


 事前にアンヌに『シュペラブ』のストーリーを聞いているシェリールルは、ワクワクが止まらない。


(王太子との婚約破棄というご褒美の前にも、楽しむことができる出来事があるだなんて、私の人生がつまらないままだと、もう嘆かなくて良いのね)


 齢15歳にしてストレスマックスだった彼女は、父の再婚以来すっかり日々を楽しむことができていた。


「シェリールル様、アンヌ様が伯爵家のご出身で養女だからと言って、いじめるなんて酷いですわ」

「……は?」


 子爵令嬢が言ったその言葉に、いち早く反応したのはシェリールルではなく、アンヌだった。

 いつになく低い声を出し、子爵令嬢を睨め付ける。


「私が? お義姉様に? いじめられている?」

「アンヌ様! シェリールル様にいじめられているのに、そうやってかばおうとなさるなんて!」

「そうですわ! なんてお優しいの。それに引き換えシェリールル様は、身分が下の者が公爵家に入ったからといって、いじめるだなんて」


 今度は伯爵令嬢その1と2が声を上げた。どちらがどちらかは、この際どうでも良い。


(この人たちは、一体なんの寸劇を始めたのかしら。もしかして、これも『シュペラブ』の脚本なの?)


 王太子妃教育と公爵令嬢の教育で培った表情筋は、非常に良い働きをしていた。シェリールルは扇子を口元に運び、小さく首を傾げる。

 のんきに様子を伺っているシェリールルとは対照的に、アンヌは今にも噛みつきそうな表情だ。


(あらあら、アンヌったらそんなに表情に出したらだめよ。あとで言わなくちゃね)


 シェリールルはちらりとアンヌを見遣る。それを確認したのか、エルデアールが立ち上がり、扇子でシェリールルを指して口を開いた。


「公爵令嬢シェリールル様。あなたのような、身分を笠に着て義妹をいじめるような酷い女性は、王太子殿下の婚約者に相応しくないわ! 今すぐその立場を辞してくださいませ!」

次回更新は19:10の予定です

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ