表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
継母と義妹に悪役令嬢と言われたので、しっかり務めたいと思います!  作者: 穴澤 空@4/11ドアマットヒロイン発売


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

38/61

38 私をお呼びで?

「まぁ! ミスト卿。お久しぶりでございますわ。ドルイトも、随分と立派になって……」

「この度は、招待状も融通して頂き、誠にありがとうございます。ほら、ドルイト」

「シェリールル様、お久しぶりでございます」


 教会の児童院から引き取ったドルイトは、現在養子になったミスト家から、授業を学ぶ為にマツィエ公爵邸に通っている。だが、公爵邸は広く、またシェリールルも王城へ王太子妃教育を受けに行く為、会うことはほとんどなかった。


「ドルイト、とても素敵な紳士になったわね!」


 そう言ってシェリールルは彼の両手を取る。その仕草に、面白くないのはもちろんアスミュートとコールリアルだ。特にアスミュートは、ドルイトを児童院から引き取る現場にいて、ひょろひょろガリガリの少年だった彼を見ている。


「シェリールル様、今日も大変お美しく」


 自らの手を取ったシェリールルの白く柔らかなその指先に、敬愛のキスを落とす。


「まぁ! すっかり仕草も様になって。たった二ヶ月だというのに……」

「シェリールル様にお会いしたときに、恥ずかしくない自分でいたくて」


 言いながら、ちらりとアスミュートを見る。


「あいつ……!」

「落ち着けよ、アス」


 明らかにアスミュートを煽っている瞳だった。ドルイトが、シェリールルのことを異性として大切に思っていると言うことが、それだけでわかる。考えてみれば当然だ。底辺中の底辺にいた自分を救い出し、学を授け、それなりの身分を与えてくれた。それもとびきりの美女が、だ。


「愛さないわけないんだよな……」

「ん? なんだ、アス。あいつのことか?」

「ああ。どう考えても、シェルの事を女神として崇拝して、かつ愛するだろう?」

「それはその通りだな」


 この間、アンヌはシェリールルとドルイトが楽しく会話をしている様子も、男二人──特にアスミュートの様子を伺うことも、両方せねばならなくて、とても忙しかった。


(ああ、お義姉様。本当に素晴らしいわ! でも私、このパーティはこれだけで終らない気がするのよ)


 アンヌの勘は当たる。

 ホールは楽団が、誰もが踊りやすいワルツをゆっくりと流していた。

 中央に位置するダンスホールでは、幾人もの男女がゆったりとしたテンポでワルツを楽しむ。その周りでは、多くの国の大使や各国の事業に関係する人々が、語らい、一部では商談をしている。


 そんな、夜会の中。


「シェリールル・マツィエ公爵令嬢! この大悪党! 犯罪者! あなたを訴えるわ!」


 真っ赤なドレスに身を包んだ、赤毛に近いピンク色の髪の毛をツインテールに結んだ少女が、シェリールルを指さし、大きな声で叫んだのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ