第95話 ライク班(機関部)
いろんなところで働くと、整備班の子(見た目は少女。中身は三、四十歳のこでした)と仲良くなれた。
グージー側は、才能や位で配置が決まり、どんなに活躍しようとも、技術を持とうとも、整備から出ることは出来ない。肉体が老朽化するか、戦死するまでは離れられないそうだ。
なんとも夢のない社会だが、本人たちはなんの不満も疑いも持ってないようだ。これが当たり前。それが当然と生きてきたようだ。
そんな社会でも個性があるのはおもしろいよね。どの子もいい子だ。まあ、反乱を起こされないよう管理されてんだろうけど。
「また空調がよくなったな」
「わかるの?」
「まーね。金属音がよくなった」
最初は金属が震えた音がしたが、その震えもなくなった。ってまあ、空調に関係する部品とか修正したからな~。
「艦内空調の修復率はわかる?」
「約四十パーセントかな? 居住区は修復出来て、格納庫区に移るとこね」
「戦闘員は文句言ってない?」
「稼働出来るシャレインはすべて外に出したからね。文句を言っているのは格納庫整備班くらいさ」
修理は格納庫じゃないと出来ない。汗を流しながらがんばっているそうだ。
「そっちにも行きたいな~」
シャレイン修理も学びたい。ジージーのシャレイン、中途半端だったし。
「そんな暇はないわよ。もうそろそろ機関部に手を出してもらわいと。ハーリ2からもどうなんだって催促されてんだからさ」
催促されてたんだ。まだ十日も過ぎてないのに。なんかあるのか?
「じゃあ、明日から機関部で勉強させてよ。大まかでも全体の稼働手順とか流れを把握していたほうがいいからさ」
「わかった。ハーリ2に言ってライク班に移ってもらうよ」
「ライク班? 食堂にいた?」
「いたよ。黄色いベストを着たのいたでしょう」
「あーいたね。なんか疲れ果てたような班だよね」
やたらと疲労度合いが高い班がいて、また徹夜かな? なんて声が耳に届いていたよ。
「あ、来たよ」
食事の時間は決まっているので、夜の部に黄色いベストを着た班が現れた。ちなみに深夜の部もあったりする。
「まだ移動命令は出てないけど、先に話を通しておいたほうがいいでしょう。ちょっと声を掛けて来るよ」
ジールが駆けて行き、ボクのことを話したらライクらしき子がこちらを向いた。あー何徹かしている顔だわ。
目を輝かせたライクらしき子がこちらに突進して来た。な、なんだ!?
「やっと来てくれるの! ありがとう!」
ボク、どんな風に思われてんの?
「徹夜から解放してくれる者じゃない? わたしらもレイのお陰で作業は楽になって、夜はちゃんと眠れているからね」
アルレシアの作業員、大変な思いしてんだな~。




