第89話 食事?
配管は直径、約三十センチ。長さは一メートルくらい。それが取り外されており、山となっていた。
「重要度が高い配管なんだよね? 短すぎない?」
「高濃度のハリューク蒸気を流すから交換が頻繁なのよ。保管庫のスペースにも限りがあるからね。重くもないから運びやすいのよ」
人力かい。まあ、百キロくらい余裕で持ち上げられるサイボーグ戦士。下手な作業機械など必要ないわな。
「幸い、破裂したのは極少数なんだけど、衝撃で変形したり落下したりで繋げないのよ。どうにか出来る?」
槌を抜いて配管を叩いてみる。
「うん。大丈夫。このくらいならすぐに直せるよ」
圧力ではなく腐食を防ぐのを目的にした配管なんだろう。内部がメッキ塗装されている。強度もそこまでじゃない。鉄の他になにかいろいろ混ざった合金だ。おもしろいな!
まずは変形したものから槌を振り下ろし、まずは解析しながら修正させて行った。
三本も打てば金属のクセは理解出来た。んじゃ、本気を出しましょうか!
で、四十三本を修正させたら魔力が切れてしまった。
「ふー。今日はこれが限界だね」
「……なぜ打っているだけで変形した金属が修正されるの……?」
意味わかんなぁ~い、って顔をするジール。それが錬金鋼術ってもんよ!
「前半、ルービーたちと戦って魔力を使ったからね、全快ならこの倍は行けたと思うよ」
あと、寝てないしな。今日はセーブしておくとしよう。
「食事はどうなっているの?」
「あ、それなら食堂で食べられるわ」
アルレシアには食堂が三つあり、作業員が利用出来る食堂は四十人くらいが座れるところだった。
「……これを食べてんだ……」
ジージーの様子から食事はあまりよろしくないんだろうな~と思っていたが、想像以上によろしくない。なんか、★なウォーズに出てきた食事のようだ。これ、人が食べても大丈夫なものだよね?
「食事制限が出ているから量は少ないけど、栄養はあるから力は出るわよ」
高カロリーってことか? ちゃんと魔力変換してくれたらいいんだが。不安でしかない……。
胃の消化力はそれほど違いはないと、青いゼリーを口にした。
「……悪くはないな……」
シチューのような味がする。色と食感と味がまったく一致しない。食は文化ってことを捨てたんだろうか? いや、捨てたんだろうな。食べていてまったく楽しくないよ。
パンの味はするが、お粥みたいな食感。食べるほどに脳がバグって来るぜ……。
それでも明日のために食べるしかない。飲み物は水かい。スープ系も出してもらいたい。めげそうだよ。




