第74話 機動戦闘艇
動力機関とAIのパリオが復活すると、シャレインの構造がよくわかった。
学習機能でプログラム言語も学ぶことが出来て、もう最高のオモチャを手にしたようだ。楽しすぎる!
「機動戦闘艇シャレインか」
今さらだけど、この宇宙船は、機動戦闘艇と呼ばれるものらしい。
記録には戦闘機もあるので、シャレインはそのクラス。装備から掃海艇みたいなものではなかろうか? 敵の機雷を排除しているようだったし。
「ジージーは、感じからして軍曹か曹長くらいの階級のようね」
あまり軍の階級に詳しくはないが、尉官ではないようだし、新兵でもない。部下がいたようだから下士官、ってところだと思うんだよね。
「意外と戦闘記録をシャレインに残しているんだな」
宇宙戦争するくらいだから記憶容量はテラとかではあるまい。てか、テラの上ってなんだ? ボク、窓95までしか使ったことないんだよね。
「宇宙戦争をする時代になってもキーボードなんだな~」
まあ、ほとんどがパリオ任せなんだが、ちゃんと手動操作もあるのが笑っちゃうよね。使うときってどんなときだよ?
「って、こんなときか」
パリオに任せると、ジージーたちが乗っていた艦と同期してしまうプログラムになっている。そうならないために手動操作しているのだ。安全のためにね。
「ボク、タイピング技能も高かったんだな」
ブラインドタッチ(古いと言わないで。昭和な人間だったんです)とかやれているよ。ボクの指、気持ち悪いくらい動いているぞ。
「ッ! 指つった!」
調子に乗りすぎた。指がつっちゃったよ。イタタ。
「ちょっと休むか」
体も臭ってきたしね。
「久しぶりに肉でも食べるか」
さすがにパンと芋だけでは力が出ない。肉も買ったんだし、ここら辺で食べることにしよう。
お風呂に入り、さっぱりして竈で肉を焼いていると、風が金属の臭いを運んで来た。
「ボク、しくじったか?」
注意してたんだけどな~。もっと慎重にするんだったよ。
収納の鞄は持って来ているので、中から鉄粉とアルミ箔、ミスリム粉を出した。
焼けた肉をパンに挟んで食べる。どうやらこちらを伺っているようだ。かなり慎重だな。
鉄棒を出して熱し、シャレインの周りに刺して行き、念のために用意していた寝床に入った。
「さて。どっちかな?」
どちらかに見つかる想定はしていたが、どちらが先に見つけるかまでは予想が出来なかった。下手にセンサーを使うとバレちゃうからだ。
「まだまだ宇宙技術は奥が深いよ」
毛布を被り、寝た振りをした。平和的に頼むよ。




