第65話 改造
甘えん坊なジージー。三日くらい拘束されてしまった。
「仕事よ!」
と、ロレンソとランジンに連れられてやっと仕事に出掛けてくれた。
「ちゃんと仲間捜しに出れるのかな?」
辞めるなら辞めるで構わないが、そうなるとシックスのこともしゃべらないとならなくなる。それをジージーもシックスも受け入れられるだろうか? いきなり戦いになったら目も当てられない。まったく、どうしたらいいのやら。
なんて考えていたらライアーズ冒険隊の面々が現れた。もちろん、シックスもいるよ。
「遅れて悪かったな」
「いえいえ。こたらとしてはありがたい限りですよ」
ジージーたちも三日くらい町を空けるとか言っていた。タイミングがよすぎてなにかの作為を感じるくらいだ。
「巨石獣はどこに出す?」
「工房の外にお願いします」
全高四メートルもあるものを工房の中には入れられない。工房ってごちゃごちゃしているからね。邪魔だと怒られるわ。
外と言っても空いているところはお風呂の場所だけ。ジージーたちが帰って来る前になんとかしなくちゃならないな。
ある程度、分解しておいたから場所はそれほど……取るか。分解したところで重いしな。マジどうしよう?
考えてみたものの答えが出るわけでもなし。成るよう成れと考えるのを放棄した。
「レイ。剣を見てくれるか?」
「了解」
ボクは金属を打つのが好きだ。打っているときが集中出来て、生き甲斐を感じる。ライアスさんの剣を叩いて歪みがないかを調べ、油を塗って黒姫との滑りをよくした。
「うん。剣にも黒姫にも歪みなし。魔石の魔力も元に戻っているね。強敵でもなければ日頃の手入れで充分だよ」
魔剣もさることながら黒姫も見事。自画自賛したくなるくらいだ。
「前に話していたことなんだが、ジスの盾とライアの弓をお願いしたい。これは前金と魔石だ」
と、金貨を十枚も渡された。魔石もかなり高純度なもの。辺境の町に持ち込むようなものじゃないよな。
「盾なら今日中に出来るよ。と言うか、昼には出来るね」
魔石をセットして表面の金属を錬金加工するだけだしね。昼には改造出来るでしょう。
「そんなに早くか!?」
「余裕余裕。魔力も満ちているからね。弓はそのあとに作るよ」
滑車式弓も作ったことはある。そう難しくはない。今日中に終わらせるさ。
作業着に着替えて来て盾を打ち始めた。
一心不乱に打ち続け、盾の裏に魔石をセット。持ち手もちょっと改造しておくか。よくこれで衝撃を受けていたものだ。
「はい、完成っと」
見立てとおり、昼前には盾の改造を終えた。




