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ファンタジーワールドにSFが落ちて来た!  作者: タカハシあん
第1章

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第2話 ジージー

「いえ、状況を理解するために情報を提供して欲しい。わたしは、アルセイムレクタールライカジームジーブスルサムダジージーブリップよ」


「この世界は遅れているから概念のないものは翻訳されないよ。名前だけ教えてくれ。ボクはレイ。名字もなければ所属しているところもない。一般人だよ」


 たぶん、落ちて来る前にこの星の言語を翻訳したんだろうが、この世界にない言葉は翻訳されないんだろうよ。


「ジージーよ」


「オッケー、ジージーね」


「オッケーとは?」


「了解って意味だよ。別の星の言葉さ。ところで、その宇宙船は爆発したりしない? 環境に害する武器とかないよね?」


 核融合とかだったら勘弁してくれよ。ここは、鉱山があって貴重な場所なんだからさ。


「そう強力な武器はないわ。エンゲードの類いは何発か残っているくらいよ」


 エンゲード? ミサイルか? 


「高熱兵器は?」


「ジプスが壊れたみたいで撃てないわ。残存プレアでは百日と持たないでしょう」


「わからない言葉だけど、話の流れからして大まかには理解したよ。その宇宙船は使い物にならないってことね」


「そうね。緊急着陸時の野外装備は使えそうだけど、仲間のところまで持つかどうか……」


 サバイバルキットはあるが、この星で生き抜けるようなものではない、ということか。


「じゃあ、それを持ってうちに来なよ。いろいろ情報を交換しようじゃないか。宇宙の話も聞きたいしさ。もちろん、嫌なら断ってくれて構わない。町はあっちだ」


 トキメキを期待しないわけではないが、無理強いなラブは実らない。人間関係も同じだ。


「いや、情報交換をお願いしたい。少し待って」


「了解」


 コクピットの中に消え、しばらくして側面のハッチらしきものが開いてジージーがリュックサックを背負って出て来た。


「重力とか大丈夫なの? 宇宙で暮らしていたんでしょう?」


「大丈夫よ。戦艦には重力があるから。わたしの星とそう重力に違いわないわ」


 重力の重いところの戦闘種族ではないようだ。まあ、体細いし、戦闘種族ではないか。


「この星に攻めに来たの?」


「いえ、重力兵器に巻き込まれて時空震に巻き込まれてしまったの。情報にない星だわ」


「別次元に来てしまったか、別の銀河に飛ばされたか、戦艦に帰れば元いたところに戻れそう?」


「わからないわ。戦艦も重力兵器の損害を受けていると思うから」


「絶望ではないけど、状況はよくないって感じか」


 なんかそんな小説か漫画を読んだような? 同じ世界線じゃないと希望は薄いだろうよ。

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